☆ぽんつかのあたまんなか☆

◆ぽんつかの妄想から生まれた架空のレースカテゴリ  ・現代のF1に限界を感じたぽんつかが、F1でもない、インディでもない   フォーミュラeでもない架空のカテゴリを構想☆  ・独自開発による『すごろく式PC上ボードゲーム』としてレースを展開☆  ・それをただただ何シーズンもプレイしてセカイを構築してゆくだけの   旧究極の一人遊び☆  そのプレイ記事、レース経過・結果、シーズン総括などを載せてゆく。  それだけ!!(byケロちゃん)

NeXXtream Press 開幕戦号

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◆3rdシーズン 開幕戦号

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<開幕戦> 開催:3月第1週
 オーストラリアGP サーファーズパラダイス市街地

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 1周:4.47km
 ターン数:25(68周)

 予選PP:ビル・リヴィエール(マルドゥーク)

 優勝:カーティス・マルケーナス (エヴァー・グラハム)
 2位:アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ(SLO)
 3位:ゾルタン・ゲラ(マルドゥーク)
 4位:ジョリー・セプター(クラークソン)
 5位:ジェストン・バロン(エヴァー・グラハム)
 6位:デイヴィス・ファング(クラークソン)
 7位:トゥーリ・ヴィックス(プルトン)
 8位:ルドルフ・マイネ(トライアンフ
 9位:ニコ・ラムダ(ピットブル)
10位:ケリー・ラスムッセン(ノルディック)

今季も南半球はオーストラリアで開幕を迎えたNeXX。昨季オフはドライバーやエン
ジニアなどの移籍も活発で、大型補強や大きく体制変更したチームも多く、各チームの
戦力がどう変化したか大きな注目集まった開幕戦。昨季大活躍を見せたマルドゥークの
リヴィエールが予選PPを獲得した。
レースは3番手スタートのクラークソンのファングがフロントロー2台を抑えて前に出
る。チームメイトのセプターも序盤で2番手に浮上し、昨オフに大改革を断行したクラ
ークソン勢が1-2走行を展開する。しかし最初のタイヤ交換を終えトップに立ったの
は今季、地元のエヴァー・グラハムへ移籍したマルケーナス。序盤レースを引っ張った
クラークソン勢はハードタイヤへ交換してからペースが上がらず後退してしまう。
タイヤ交換後ペースの良いエヴァー・グラハム勢はレース中盤にマルケーナス、バロン
と1-2走行。2シーズン未勝利のチームだが、DMWへのエンジン変更が功を奏して
いるようだ。終盤にはSLOのラ・ポルタ、マルドゥークへと移籍したゲラがペースア
ップ、残念ながらバロンは表彰台圏外まで後退してしまうが、マルケーナスは相変わら
ず快調にトップを走行。
ラ・ポルタが猛プッシュで大きく差を詰めたものの、最終的にはトップのマルケーナス
には届かず。マルケーナスが1stシーズンの第8戦フランスGP以来、2シーズンぶ
りの2勝目を地元で飾った。参戦以来未だ勝利のなかったエヴァー・グラハムは、地元
で嬉しいNeXX初優勝。バロンも5位に入りW入賞を飾った。
PPのリヴィエールはレース中盤ミッショントラブルで無念のリタイヤ。また今季もタ
イトル争いの主役を演じると思われたピットブルとマーキュリーは、4台とも予選で振
るわず後方スタート。ラムダが9位入賞を果たしたが他はノーポイントに終わった。中
でも2連覇を達成した王者バトラーは、ファーシマスの追抜きを妨害したとしてレース
スチュワードから2戦の出場停止ペナルティを科せられてしまった。


<第2戦> 開催:3月第2週

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 インドネシアGP セントール・インターナショナル・サーキット

 1周:4.12km
 ターン数:27(74周)

 予選PP:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)

 優勝:ミシェル・ボナパルト(ピットブル)
 2位:ニコ・ラムダ(ピットブル)
 3位:アレックス・バトラー(マーキュリー)
 4位:アンドレアス・サントス・フィリオ(SLO)
 5位:アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ(SLO)
 6位:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)
 7位:アリエル・ティルクム(マーキュリー)
 8位:アレオ・ファーシマス(ドラゴンフォース
 9位:スティラノ・シエナ(リナルディ)
10位:セドリック・タンデイ(ガジャック)

セントールで行われた第2戦インドネシアGPは、これまのジャッキー・グーデリアン
が、PPを獲得するというサプライズで幕をあけた。
雨季の終わりのインドネシア、決勝はスタート前から振り始めたスコールの中行われた。
スタート直後、20番手スタートのカレッジがスピンしピットウォールに激突するアク
シデントでセーフティカーが出動。更にリスタート直後にファングがエンジンブロー
コース上でストップしてしまいセーフティカーが・・・。レースは序盤6ターンで2度
セーフティカーが出動する荒れた展開に。リスタート後しばらくはグーデリアンがレー
スを引っ張る展開。今季苦戦は必至と言われたシュトロゼックが、雨を利してラップリ
ードを重ねる。
しかし路面が乾いてくると後続のピットブル勢がペースアップ。16ターン目ついにグ
ーデリアンがトップ陥落、ラムダ、ボナパルトのピットブル1-2体制が出来上がる。
一方、2戦連続出場停止のペナルティを科せられていたバトラーは、チームが第2戦開
催前に処分不服でスポーツ仲裁裁判所へ提訴。提訴中から結審までの間はレース出走が
可能なため、今レースに出走。予選では19番手とまたも後方に沈んだが、雨の混乱を
利してレース中盤には9番手まで浮上していた。
その後もピットブル勢は強固な1-2体勢を崩さず。このままラムダ-ボナパルトの1
-2フィニッシュかと思われた残り2ターン。2位のボナパルトが、ラムダに先行させ
て温存していたタイヤで最速ラップをたたき出し、土壇場でラムダをオーバーテイク
そのままチェッカーを受け、ボナパルトがNeXX初優勝を飾った。
ピットブルはNeXXで初めて1-2フィニッシュを記録したチームとなった。そして
3位には19番手スタートのバトラーが入った。

 

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◇来季より本格的に全戦導入のデバイス
              エクストリーム・ブーストはNeXXをどう変える??

今季、誕生から3季目を迎えるNeXX。これまでの2シーズンはいずれも毎レース激
戦の連続で大好評を得てきたが、今季そのレースをさらに面白くすることが期待される
バイスの試験導入が決定した。それがエクストリーム・ブーストである。昨季末から
度々話題にあがってきたこのデバイスは、FNOが昨季のはじめから導入を検討し実験
開発を試み、今季指定された6レースで実戦に投入されることが決定している。果たし
てこのエクストリーム・ブーストとはどういったデバイスで、レースをどう面白くする
ファクターなのか。今回改めてここで詳しく解説をしていきたい。
エクストリーム・ブースト(以下:EB)の概略を簡単に説明すると、ドライバーのコ
クピット内の操作によりエンジン(来季からは水素ハイブリッドパワーユニット 通称
:HPU)の出力を一時的に引き上げるデバイスだ。レース中の使用回数に制限を設け
追抜きや防御時、または前車追撃時などあらゆるシチュエーションで使用可能とし、ド
ライバーがより戦略的にレースを組み立てられるデバイスとして開発が進められてきた。

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エクストリームブーストの使用上限は1レース3回まで。これをどこで
どう使うかはドライバー次第だ。来季は上限回数の引き上げ
も検討中だ


NeXXのエンジンは現在、液体水素を燃料とする自然吸気水素エンジンにMGU-K
(Motor Generator Unit Kineteic)とバッテリーを組
み合わせた『水素ハイブリッドエンジン』だ。そのため今季導入されるシステムは、直
接エンジンへの燃料流量を増やすものとなる。今季の対象6レースではマシンにEB用
の追加タンクが設置され、マシン重量は3~40kg程度の重量増となる見込みだ。ま
た、来季からはエンジンに1つないし2つの過給機(ターボチャージャー)が付くこと
となるため、来季から正式採用されるEBは文字通り過給圧(ブースト圧)を一時的に
上げることによって出力アップを図るものとなる。今季の各メーカーのエンジンの平均
出力値はおよそ650馬力前後、今季のEBではプラス60馬力程度の出力アップにな
る。来季のHPUでは出力平均値が800馬力程度になると見られており、EBの使用
時ではさらに100馬力程度の出力アップを見込んでいるとのことだ。来季は燃料も燃
焼効率に課題のある現行のものから『e-fuel』へと変更され、ユニット自体も大
幅な出力アップが見込まれており、異なる素材の燃料を使用するF1やインディカー
いったトップカテゴリと数値的にも肩を並べることとなる。
レース中使用できるタイミングは3度。平均して22~27ターンの1レースにおいて
使用できるタイミングは3度だ。追抜き時、また追抜き防御時、単独走行時と、いかな
るシチュエーションでも使用が可能。ただし、今季は燃料流量による出力アップのため
状況によっては燃料切れを起こし完走できないという状況にもなり得る。ドライバーに
は燃料のマネジメントをしながらのレースが要求される。また、来季はレース中の使用
可能回数上限を5度、もしくは6度に引き上げることもすでに検討されている。
今季のEB対象6レースのラインナップは、比較的中速以下のテクニカルトラックメイ
ンで選ばれている。特に第9戦オランダGPのアッセンや、第11戦チェコGPのブル
ノなどはカレンダーの中でも比較的追抜きが難しいコースの代表格だ。はたしてこのよ
うないわゆる『ミッキーマウスサーキット』でEBは、どのようなレースを演出するの
だろうか?
さしあっては次回の第3戦ドバイGPが記念すべきEB初導入のレースとなる。舞台と
なるドバイ・オートドロームは、仕掛けの難しいコースではないが"抜ききりにくい"テ
クニカルトラックだ。果たしてEBはNeXXにどんな戦いをもらたすのか? 次戦の
ドバイGPにまずは注目しよう。


◇5th以降メドに発足のNeXX下位カテゴリ
                一転して既存チームの2ndチーム参戦認める方針

今季開幕前、年明け直前の発表会で5thシーズンをメドにした直下の下位カテゴリの
立ち上げを発表したFNO。当初FNOはNeXXレギュラーチ―ムのセカンドチーム
参戦を認めない方針だったが、このほど運営統括部長のデイトン・ビルが一転これを認
める方向へ方針転換したことを明らかにした。
当初FNOは、レギュラーチームが下位カテゴリに2ndチームを持つことによって、
F1のように"トップチーム昇格のチャンスが一部のチーム育成ドライバーに限られて
しまう"状態になることを懸念しており、下位カテゴリでレギュラーチ―ムが2ndチ
ームを持つことは禁止としていた。しかし、開幕直前に参戦全15チームの代表との会
談を行ったFNOは、昇格ドライバーについて所属チームが契約権を占有しないことや
F1チームの育成プログラム下にあるドライバーの下位カテゴリへの参戦を禁止するこ
となどの条件をレギュレーションに盛り込むことに合意のうえ、レギュラーチームの2
ndチーム参戦を下位カテゴリに限り認めるよう要望書を提出。これをFNO側が飲ん
だ格好となった。
今回の主張は主に予算規模の大きなビッグチームから出され、NeXX以外のカテゴリ
でもチームを展開するビッグチームにとってはNeXX以外でも活躍が見込める人材の
発掘場所として、下位カテゴリにおける2ndチーム展開の重要性を訴えた。また、N
eXXレギュラー参戦程ではないとはいえ、下位カテゴリの運営にも当然相応の経費は
必要で、立ち上げまでにFNOが想定する10チームを確保できるのかも問題としてあ
げられた。
2ndチーム参戦参戦についての推進派はピットブル、アルバノビッチ、アントネッテ
ィマルドゥークといった運営規模の大きいチーム達。彼らは人材発掘以外にもNeXX
全体への宣伝効果の波及といったマーケティング面においても、2ndチーム運営に対
するメリットを見出している。
現状FNO側が想定する下位カテゴリ参戦チ―ム枠は10だが、この情勢だと参戦枠の
半数はレギュラーチームの2ndチームが占めそうだ。今回全15チームが合意したと
はいえ仮にNeXXへの昇格ドライバーが2ndチーム所属だった場合、そのチームが
独占契約権を主張することは本当にないだろうか? 戦力の不均衡によるコンペティシ
ョンの不公正化はFNOが最も忌避するところ、これにはFNO側でしっかりとしたレ
ギュレ―ションの整備が必要だろう。
ともあれ下位カテゴリの発足目標は5thシーズンとのこと。それまでFNOとチーム
側にはNeXX全体を下位カテゴリ含めより良いものにしていくために、しっかりと議
論をしていってもらいたい。

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当初の方針を転換し、レギュラーチームの2ndチーム参戦を一転して認めることを表明したFNO。デイトン・ビル運営統括部長(写真左)は開幕前に全チーム代表と会合を持ち、トップ昇格時には所属チームが交渉権を独占しないことを条件にこれを認めた。写真右はFIAーF2のシャシー



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デンマークGPの舞台コペンハーゲン市街地コース
                   暫定の最新レイアウト修正案をFNOが公開

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『北欧のパリ』の異名でも呼ばれるデンマークの首都コペンハーゲン。いよいよ
この美しい街で、フォーミュラカーの熱く激しいレースが見られることになる。

早ければ4thシーズンよりカレンダーインすると噂のデンマークGP、その舞台とな
コペンハーゲン市街地サーキットのレイアウト修正案をこのほどFNOが公開した。
デンマークGP開催計画は元々F1の誘致を目的としていたが、かつて世界中で猛威を
振るった新型コロナウィルスの影響が長く尾を引き計画は凍結状態に。その後デンマー
ク政府は「F1誘致計画の優先度はそれほど高いものではなくなった」とし、F1誘致
を事実上断念していた。しかしここに来てこの計画はNeXX誘致計画として再燃。元
々細部まで練り込まれていたF1開催計画をそのまま転化し、デンマーク政府を含めた
主催者側とFNOにより開催計画は進められ、調整は既に大詰めの段階にあった。
その中でひとつ、大きな修正が必要だったのがコースレイアウトだ。クリスチャンスボ
ー城"ブラックダイヤモンド"と呼ばれる王立図書館など多くのランドマークを盛り込ん
だレイアウトは、サーキットデザイナーとして有名な建築家ヘル〇ン・テ〇ルケによっ
てコーディネートされたものだが、あまりにも全開区間が長いためFNOマネージング
ディレクターのハーディー・フラッシュはNeXX開催のためにはいくぶん修正の必要
があることを過去の会見で明かしていた。
あらたに出された修正レイアウトでは、ターン1を立ち上がったあとの長い直線の序盤
に、左側の区画を逆コの字に回り込むよう直角ターンが4つ配されたセクションを追加
し、レイアウトの複雑化が図られている。
今後この修正案はデンマークGP実行委員会に提出され、調整がつき次第正式レイアウ
トとして決定するとのことだ。

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これがコペンハーゲン市街地の修正後レイアウト案だ。ターン1は左に鋭角に回り込むクランク型シケイン
そしてターン2~ターン5までが新たに追加された区間だ。これで1周は約5.3kmとなる。


◇来季からリナルディにHPU供給のガヤルド、DMW同様直4で参戦!!

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来季参入のガヤルドは、DMW同様直4+ハイブリッドで挑戦する。DMWはツインスクロールターボでの
参戦だが、果たしてガヤルドは? 写真右はガヤルドの市販車『595』の1.4l直4エンジン。

来季リナルディとのパートナーシップでNeXXに参入するイタリアの自動車メーカー
ガヤルド。そのガヤルドが来季のNeXX用に開発を進めているHPUが、DMW同様
直列4気筒エンジンをベースとするユニットであることが判った。第2戦終了後に開催
されたポール・リカールでの全チーム合同テストで、テクニカルディレクターのアンド
レア・デ・コンスタンツが明らかにした。
「我々は初年度から日本のカムイエンジンを使用してきた。我々はピットブルやマーキ
ュリー等と違って、予算規模の小さいチームだ。カムイはそんな我々にはうってつけの
コストパフォーマンスの高いエンジンだった。スプレンダーやアシュトンのようにパワ
フルではなかったが、コンパクトで非常にパワー効率が良かった。今季は第2戦で早く
もポイントを獲れたし、これまでの結果にも非常に満足しているよ。これについてはタ
ダシ(チームマネージャーの佐々木 正史氏)に感謝しなければいけないね。我々にと
ってベストなエンジンを彼が見つけてくれたんだから。今季も含めての3シーズン、カ
ムイと仕事ができたことはには感謝しなければならない。」とカムイに対しての謝辞を
述べたコンスタンツ。「我々は来季もレラシャシーを継続使用するつもりだよ。そして
レラシャシーはコンパクトなエンジンとの相性がいい。なんせ我々は昨季、カムイエン
ジンを積んで、ムジェロというテクニカルな高速コースで初優勝を果たしたんだ。来季
我々はHPUをガヤルドへスイッチするが、彼らは今直4エンジンをベースに開発を進
めているよ。だからガヤルドとの相性もいいはずだ。開発は今のところホッケンハイム
(3回目の合同テスト)には初期型を持ち込める予定で進んでいる。そこで今季型シャ
シーに搭載した状態でエンジンのシェイクダウンテストをするつもりだよ。」
と、ガヤルドの用意するHPUは直列4気筒エンジンをベースにしたものであることを
公表した。また、ガヤルドのNeXX用HPU開発総責任者であるカルロ・ゴルディエ
リもこのほど、地元イタリアのコリエレ・デロ・スポルト紙の取材に答え「我々は今来
季のNeXX用に4気筒エンジンを開発中だ。」と述べている。
ゴルディエリは小排気量のエンジンこそがガヤルドアイデンティティだとし「我々ガ
ヤルドのレース史は小型車と小型エンジンの歴史だ。さすがにトップフォーミュラに挑
むにあたり、排気量に大きな差があればそれはマシンの走行性能に直結するだろう。だ
が2.4Lが上限であれば直4で十分に戦える。1気筒あたり600ccでの4気筒は
むしろ4気筒エンジンとしては理想的な排気量と言うべきだ。我々がそれを来季証明し
てみせるよ、何も小型フォーミュラエンジンはDMWの専売特許というワケではないか
らね。」とも述べている。
小型エンジンでの競技参戦はゴルディエリのいう通りガヤルドの真骨頂、ガヤルドの自
動車レースの歴史を紐解けばそれもうなずける。1949年創設の老舗であるガヤルド
は、主にフィ〇ット車をベースにしたチューニングカーやパーツを販売し、自動車競技
にも参加。1950年から1960年代にかけて113の国際記録とレースにおいて実
に7400勝をあげ、小排気量車で他を打ち負かす活躍から「ジャイアントキラー』や
『ピッコロモンスター』とあだ名された。
そんなレース界の"小さな巨人"がNeXX用に用意する直4HPUはどんなパフォーマ
ンスを見せるだろうか? 先んじて来季から直4エンジンベースのHPU投入を発表し
DMWは、ツインスクロールターボ+ハイブリッドのパッケージである旨を発表済みだ
が、果たしてガヤルドはどんなパッケージングで参戦してくるのか。
『ピッコロモンスター』のNeXXでの活躍に、世界中のモータースポーツファンが注
目している。


◇新生チーム、シュトロゼックの来季のHPUは?
             DMWと交渉に入ったとの噂、シャシー変更の可能性も?

旧ロムニ・ダキアチームを買収しNeXX参戦を果たしたドイツのコンストラクター
シュトロゼックだが来季どのメーカーのHPUを搭載するのか、早くもその動向に注目
が集まっている。
現在シュトロゼックは、ロムニ・ダキア時代からパートナーシップを組むフランスのピ
ジョンよりエンジン供給を受けているが、NeXX参戦のエンジンメーカーで唯一ここ
まで未勝利のピジョンは、開発競争では大きく他メーカーの後塵を拝している状況だ。
また、ドイツ系チームのシュトロゼックは母国メーカーのHPUを求めていると言われ
ており、ピジョンにしても来季はジャックへの独占供給体制になるとの噂があることか
ら、来季シュトロゼックのHPUチェンジは必至の情勢だ。
現在NeXXに参戦するドイツメーカーはDMWのみ、そして今季シュトロゼックが2
ndシートに迎えたバッドアス・バーガーはこれまでのレース活動においてDMWの手
厚いサポートを受けており、これがDMW獲得の布石だとみる関係者は少なくない。た
だ一方で現在シュトロゼックが使用するシグマテックシャシーとDMWとの相性にはや
や疑問符も付き、一部ではDMW以外のドイツメーカーの新規参入に向け動いている、
あるいはDMWの搭載を前提として来季はシャシーメーカーをチェンジする、など様々
な噂が飛び交っている。
現状DMW以外のドイツメーカーが、4thシーズン以降を見据えてNeXX参入を画
策しているような動きは見られない。ドイツのビッグメーカーは殆どが電動化に舵を切
っており、EV販売と並行して水素自動車の開発に着手しているガウディのようなメー
カーもあるが、水素動力メインのNeXXへ来季参入するにはあまりにも準備が整って
いない。となるとシュトロゼックは来季DMWを搭載することになるという公算が高く
なる。

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シュトロゼックはドイツ系エンジンメーカーを求めている。現状可能性があるのはDMW(写真中央)のみ。
また、それに合わせてデンプシー(写真右)へのシャシー変更を画策しているとも。ハイネル氏(写真左)は
どのような戦略を練っているのか?


また、現在パドックで囁かれている噂の中には、来季シュトロゼックはデンプシーへシ
ャシーチェンジするというものも。この噂の根拠はアメリカ人ドライバーのジャッキー
グーデリアン獲得に起因するものだ。シュトロゼックはこれまで2シーズン在籍した
ハンガリー人ドライバーのゾルタン・ゲラとの交換トレードでマルドゥークからグーデ
リアンを獲得。これはシュトロゼック側よりもマルドゥーク側がゲラの引き抜きを図っ
たものでシュトロゼックのシャシー変更の思惑とは直接関係のない話だが、このトレー
ドにより降って涌いたアメリカコネクションによって、来季はデンプシー・DMWのパ
ッケージへのスイッチを画策しているという憶測も飛び出している。
いずれにせよシュトロゼックが本当の飛躍のきっかけをつかむのは来季以降になりそう
だが、シュトロゼックの野望達成へむけた動きが加速すると見られる今季、その動きに
早くも大きな注目が集まっている。エースのグーデリアンは開幕から2戦で絶好調のパ
フォーマンスを見せており、来季の躍進に期待がかかる。


◇カナダGPの開催地が変わる? カラボギーが大改修工事に着手

5thシーズンよりカナダGPの開催地が変わる公算が高まった。グローブ・アンド・
メールなどのトロントの地元紙が伝えている。
カナダGPは現在、トロントの市街地にある『エキシビジョン・プレイス』というコン
ベンションセンターの敷地を使ったストリートサーキットで行われているが、今後は首
都オタワ近郊の『カラボギー・ボータースポーツ・パーク』へ移ると見られている。
カラボギーはオタワから西に約80km、五大湖のひとつオンタリオ湖北部の湖沼地帯
に敷設されたパーマネントサーキット。毎年初夏から秋にかけ様々な国内レースイベン
トが開催されており、国内最長を誇る5.05kmの中低速トラックである。森と大小
様々な湖に囲まれたサーキットは雄大な自然に抱かれるような景観を有しており、テク
ニカルなコースレイアウトも含めレース関係者からの評判も良い。
NeXXカナダGPの舞台がそんなカラボギーに移るという憶測は昨年10月に、来季
4thシーズンよりHPUメーカーとしてNeXXに参入するロンバルディア社がこの
カラボギーの所有者となったことに端を発する。
当社はロンバルディアがNeXX用HPU開発の為のテストコースとして使用するとみ
られていたが、現在行われている改修工事では路面の舗装を全てやり直し、コースサイ
ドの一部縁石の外側を芝生からアスファルト舗装に変更する箇所もみられるなど、FN
O仕様に準拠するように進められている。また、NeXXカナダGPはインディカー
リーズの開催から2か月を置かずしての開催となるため、当初からNeXX側の日程を
ずらすか開催地を変更するべきとの声が運営側からも上がっていた。
これまでトロントの市街地コースを使用していたNeXXカナダGPだが、舞台となる
エキシビジョン・プレイスは北米最大のコンベンション施設。前述のとおりNeXX開
催の2か月前にはインディカーシリーズが行われ、さらにその前には北米最大規模のフ
ェアが開催される。そういった施設を取り巻くやや過密気味なイベントスケジュールも
主催者側には悩みの種だったようだ。非公式の情報だがカラボギーの改修工事は現在の
コース改修にとどまらず、ピット施設や観客席の増設も既に決定済みとのこと。国際的
なカテゴリの開催がないカラボギーには客席を含めた観戦施設と呼べるものは皆無で、
ここで世界選手権を開催するためにはそういった施設の新設は必須。すでにこれに関し
ても主催者側により手配済みのようだが、施設の新設、増設については周囲の森林を伐
採せねばならず、地元の環境保護団体から懸念の声も上がっている。
ロンバルディアは日本円にしておよそ2億5000万円でカラボギーの所有権を取得し
たとみられ、一部では80億円ともいわれる施設の増設・改修費用は主催者側とオンタ
リオ州政府、そしてロンバルディア三者が折半し捻出するとみられている。春から秋
にかけては二輪、四輪のレースを、そして雪の降り積もる冬季間はスノーラリーやスノ
ーモービルレースなどの舞台として、ロンバルディア社は単にHPU用のテストコース
としてだけではなくオールシーズンに渡って様々なイベントを開催できるよう改修を進
めているようだ。
前述のとおり冬季間は積雪があるため、工事の完了は来季夏ごろのもよう。NeXXの
開催地変更については、今季中にFNOから何等かの発表があるとみられている。

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現在はロンバルディア社(写真右)の所有となっているカラボギー・モータースポーツ・パーク(写真左)。
NeXX開催へ向けた大規模改修工事に着工している。開催地変更となるのはいつからか?

◇バトラーとマーキュリー陣営、開幕戦でのペナルティを不服としFNOを提訴

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開幕戦終了から提訴までのマーキュリーの動きは速かった。第2戦の開催前日には訴状はスポーツ仲裁裁
判所(写真左)に受理されており、辛うじてバトラーは第2戦も出走可能となった。マーキュリーチーム
は特にイアン・アンダーソン(写真右)がFNOへ猛抗議したという。

開幕戦オーストラリアGPで接触事故を起こしたマーキュリーのアレックス・バトラー
ドラゴンフォースのアレオ・ファーシマス。FNOはこの事故でバトラーのファーシ
マスに対するブロックが悪質だったとして2戦出場停止のペナルティを科したが、マー
キュリー側がこれを不服としてFNOに抗議、チームは開幕戦終了後すぐにスイスはジ
ュネーブにあるスポーツ仲裁裁判所へFNOを提訴した。
バトラーは開幕戦で後方17番手からスタート。ペースが上がらずに後方に封じ込めら
れたバトラーは、レース終盤ファーシマスに追抜きを仕掛けられた際過剰ともとれる不
自然な動きでファーシマスの行く手を塞ぎ接触。二人は共にリタイヤととなり、マシン
から降りた後にファーシマスがバトラーに詰め寄る場面も見受けられた。
レース後バトラーは自身の操作ミスと、合わせてマシンの挙動に不自然な点があったこ
とからミスとマシントラブルの複合事故とし、自身の非を認めた。実際この日バトラー
は序盤でノルディックのミック・ハイデンフェルドとも接触しており、その際のダメー
ジが終盤に顕在化し接触事故の原因となった可能性も考えられる。しかしこの処分に黙
っていなかったのはむしろチームの方で、マーキュリーは2戦出場停止の処分は重過ぎ
るとして、この件をスポーツ仲裁裁判所へと持ち込んだ。
バトラーの動きは確かにブロックにしては不自然に過敏な動きをしており、前述のとお
りマシントラブルを併発していた可能性は否定できない。トラブルの併発であれば、確
かに2戦出場停止は重過ぎる。開幕戦をノーポイントで終え、さらにその後2戦に出ら
れないとなればタイトル争いへの影響は考えるまでもなく多大だ。またマーキュリーは
今季こそのチームタイトル獲得を狙っているため、当事者のバトラーよりもチーム側の
方が激しい抗議の意志を示しており、今回の提訴の流れとなった。
この案件は開幕戦終了後すぐにマーキュリー側が提訴の動きを見せ、スポーツ仲裁裁判
所に訴状が受理されたのが開幕戦終了からわずか3日後。第2戦インドネシアGPの開
催日直前の"スピード提訴"だった。またバトラーのペナルティは案件が結審した後に効
力を持つため、結審するまでの間バトラーはレース出走が許される。そのためバトラー
は第2戦の舞台インドネシアにも出走し、予選19番手スタートから見事3位表彰台に
登壇する活躍を見せた。
果たしてこのペナルティは実行されるのか覆るのか? 今季のチャンピオンシップを大
きく左右する事案だけに、今後の展開に注目が集まる。

 

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◇マーキュリーチームにカジワラと接触の噂
                来季バトラーのパートナーとしてNeXX復帰か?

昨季を最後にトライアンフチームを離脱し今季のシートを失ったジョー・S・カジワラ
が、来季マーキュリーの2ndシートに座るかもしれない?
初年度より日本のトライアンフで2シーズンNeXXを戦ったカジワラ、しかし今季ト
ライアンフは2ndシートにルドルフ・マイネを据えた。エースの日向俊郎は今季も残
留したためカジワラはトライアンフのシートを失い、他チームからのオファーもなかっ
た為今季は"NeXX浪人"状態となったカジワラ。そんな彼は今季、なんとスプレンダ
ーの開発ドライバーを務めている。いくつかツーリングカーのカテゴリからオファーは
あったようだが、カジワラは全て断りスプレンダーの開発ドライバーに専念、その上で
4thシーズンでのNeXX復帰を模索しているという。
スプレンダーのエンジン・マネージング・ディレクター、ファイフェル・トーラスはカ
ジワラについて「ジョーはひとことで言うと極めて優秀なドライバーだよ。これはF1
時代から言われていたけど特に開発能力が抜群に高い。マシンからのフィードバックは
細部まで詳細で正確だし、それを我々エンジニアにしっかりと伝わるように話してくれ
る。今我々は昨年型のシグマテックのシャシーを持っていてそれでテストをしているが、ポール・リカールでの彼の最速タイムは昨年のポールタイムのコンマ4秒落ちだ。グリッドで言えばセカンドロー相当なんだよ。ジョーの評価はとかく"優秀な開発ドライバー"という着地点に落ち着きがちだが、ちゃんとした速さも持っているんだ。テレメトリーのデータだってNeXXの上位ドライバーと比較しても何ら遜色ない。」
と評価する。「ジョーは来季再びレギュラーチームのシートに座ることを目標に、いま
黙々とテストをこなしているよ。我々のテストデータを見れば、ジョーが速いドライバ
ーであることは一目瞭然だろう。あとは彼の中で"何か"が変われば、これまでとは違う
ジョーがレースで見られるはずだ。ジョーは今季その"何か"を見つけなければならない
が。」と語るトーラス。

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ここにきて突然持ち上がった噂が、来季のカジワラのマーキュリー加入だ。「火の無い所に噂は立たない」とはいうが、果たして今回は? スプレンダーのファイフェル・トーラス(写真左)やバトラー(写真中央)などはカジワラの実力を高く評価するが・・・ 当のカジワラ(写真右)黙々とテストプログラムをこなした。

F1時代もそうだったが、カジワラの開発ドライバーとしての評価は実はすこぶる高い。それはもちろんマシンの熟成能力だけではなく、実践を想定した場合の単純な"速さ"についても上位レギュラードライバーと遜色ないレベルであることは誰もが知ることろ。NeXXでは過去2シーズン予選で5度シングルグリッドを記録し、初年度の第4戦ブラジルではフロントローまで獲得している。しかし、それが肝心のレースで発揮できないが故にF1でも苦労を味わってきた。果たしてカジワラは今季1年間のテストドライバー生活で"何か"を掴むことが出来るだろうか?
またカジワラを高く評価しているのは何もエンジニア連中やエンジンメーカーだけでは
ない。F1で2シーズン、チームメイトとして戦ったNeXX王者のアレックス・バト
ラーも、カジワラを高く評価している一人なのだ。開幕戦での接触事故が元で2戦出場
停止のペナルティを科せられ、現在チームがこの案件をスポーツ仲裁裁判所へ提訴中と
いう"渦中"のバトラーだが、当然ポール・リカールでの合同テストには参加。そこにス
プレンダーのテストドライバーとして参加してるカジワラの走りを見たバトラーは、カ
ジワラに対しての想いを語る。
「走りを見れば改めてジョーが速いドライバーであるということがわかる。だって昨年
のポールタイムと比べたって遜色ないじゃないか。走行ラインのトレースも正確、テレ
メトリーのデータをみてもアクセルワークやトルクバンドの使い方など見事なものだ。
もちろん私はF1で2シーズン彼とチームメイトだったんだ、そんなことは以前から判
っていたよ。しかしそんな速さを実戦で発揮できずにフェードアウトしていくドライバ
ーが多いのも事実だよね。ジョーには"闘志"が足りないのさ、何人(なんぴと)をも蹴
散らして自分がいちばんになってやるという"闘志"がね。人間の精神構造はなかなかす
ぐには変えられないけれど、何かジョーの"闘志"を掻き立てるものが見つかれば、彼は
まだひと皮もふた皮も向けるよ。」
今回のテストでカジワラは徹底してレギュラーチーム側とのコンタクトを避け黙々とテ
ストメニューを消化、プレスの取材にも必要最低限のコメントを残した以外、来季の去
就についてなどの取材に応じることはなかった。しかし、一部では来季マーキュリーの
2ndシートにカジワラが座るのではないかとの憶測が流れている。
噂の要因の一つはマーキュリーのエースであるバトラーの、カジワラに対する変わらぬ
評価の高さ。そしてもう一つはカジワラがスプレンダーの開発ドライバーを務めている
その事実だ。昨季末、NeXXのシートを失うことが決定的となった段階からバトラー
は、カジワラのフェードアウトを嘆いており、スプレンダーの開発ドライバーにカジワ
ラを推したのもほかならぬバトラーだというのだ。1st、2nd共にランキング2位
でチームタイトルを逃しているマーキュリーにとって、安定して活躍できる2ndドラ
イバーはぜひとも欲しいところ。エースのバトラーの信頼熱いドライバーならなおのこ
とだ。しかし、確かにカジワラの実力は関係者の間で高評価だが、これまでの2シーズ
ンでそれを証明する活躍は見せられていない。地元アメリカでのレースや市街地でのレ
―スでは時折目の醒めるような速さを見せるものの、マーキュリーから復帰したところ
でこれまでの評価を覆すようなパフォーマンスが見られるかは正直疑問だ。また、今季
2ndシートに座るアリエル・ティルクムが1シーズン通して安定した活躍を見せれば、わざわざカジワラを復帰させる必要もなくなる。
果たしてこのカジワラ復帰の噂は嘘か誠か? 今後何等かの進展があれば、本誌でお伝
えしたいと思う。


今季もついに開幕したNeXX、過去2シーズン同様今季も波乱の開幕となった。開幕からラムダとバトラーの一騎打ちになると思われたが、フタを開けてみれば伏兵が優勝
を果たしたここまでの2戦。今後はどのような展開となるのか?
組織改革を果たしたクラークソンや、体制強化をしたトライアンフ、マルドゥークもま
だ本領は発揮できていない。チャンピオンシップはまだ序盤、ここからどういった戦い
が展開されるか注目してゆこう。次戦からは中東~中南米へと転戦するエキゾチック・
ラウンドだ。そして次戦ドバイは今季初めてのエクストリーム・ブースト対象レース、
まずはどんなレースになるかこうご期待!!              

 

 

 

Formula NeXXstream 3rdシーズン・2

『Formula NeXXtream 3rd』

□第2戦 インドネシア セントール・インターナショナル・サーキット

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 1周:4.12km
 特性:「高速」「常設」
 ターン数:27(74周) 
 Adv.:「なし」
 開催:3月第2週

3月第1週に開幕したNeXX3rdシーズン。今季もバトラーとラムダの
王座争いが中心になると予想されていただけに、地元エヴァー・グラハムの
マルケーナスの勝利という予想外の結果は大きな驚きをもたらした。
そして第2戦は開幕戦から僅か1週間後、東南アジアの島国インドネシアでの
開催となった。
舞台となるセントール・インターナショナル・サーキットは1周4.12kmの
古いショートコース。2つのヘアピンと1つのシケインを直線で結ぶような
ストップアンドゴーのレイアウトだ。約900mのホームストレート他
抜きどころは多く、激しいハイスピードバトルが期待できるトラックでもある。
また常夏の国インドネシアはこの時期日中の気温は30度を超え
夜でも20度を下回ることはない。しかも3月のインドネシアは雨期の終わり。
天候は不安定で、過去2シーズンはいずれも雨が展開に大きく影響を与えた。
天候条件含め展開予想の難しいレース、初年度は完走13台と荒れた展開になり
昨季は晴天で進んだレース終盤に突然のスコールに見舞われた。
はたして3rdシーズンはどのような展開になるのだろうか?

<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)
NeXXの予選アタックは毎戦のように新鮮な驚きを提供してくれるが
今回の驚きはグーデリアンのPP獲得だろう。
開幕戦でもフロントロー2番手につけたグーデリアンだが、今回はなんと
PQを6番手で突破し以降は全セッションでトップタイムをマークした。
非力と言われるピジョンエンジンで、高速コースが得意なグーデリアンが最大限
以上にマシンのポテンシャルを発揮した結果だ。
フロントロー2番手には開幕戦で精彩を欠いたラムダがつけた。
セカンドローは3番手にサントスフィリオ、そして4番手にティルクムと
若手が顔を連ねる。5番手にはラムダのチームメイトボナパルト、ピットブルは
2台が上位につけた。そして6番手にはファーシマス。"暴れん坊"と称される
彼だが同時に"予選番長"としても健在だ。決勝ではどこまで踏ん張れるか。
7番手にはラスムッセン、8番手には今季好調のバロンがつける。
そして開幕戦揃って予選落ちとなったリナルディの2台が5列目に続いた。
一方で15番手にロッソ、16番手ラ・ポルタ、クラークソンの2台はファング
21番手、セプターは最後尾、そして開幕戦の覇者マルケーナスは22番手と
有力勢の多くが後方に沈み、またも波乱の予選を演出。
ディフェンディングチャンピオンのバトラーも19番手と、2戦連続で後方に沈む。
また今回はSUGO-カムイ勢にトラブルが続出。トライアンフの2台と
プルトンのヴィックスが、セッション中にトラブルに見舞われそのまま予選落ち。
またPQのアタックでマシンにダメージを負ったリヴィエールが
マシンの修復が間に合わずに無念の予選落とちなった。
※開幕戦で2戦出場停止のペナルティを科されたバトラーだが、チームがスポーツ
 仲裁裁判所へ提訴中のため結審するまでは出走可能。


<決勝レース>
予選は終始うすぐもりで行われたが、決勝はスタート前にスコールに見舞われる。
やはり今回も「雨」がキーポイントとなった。レースはウェットレースが宣言され
これで全車決勝での、予選使用済みタイヤの使用義務はなくなった。
スタート直前、雨はまだ落ちているものの空には青空。レース途中でのコース
コンディション回復は必至の状況だ。はたしてどう展開するのか?

<タイヤチョイス>
◆全車ウェット

雲間から陽光が注ぐ降雨ウェットレース、不思議で幻想的な天候でレースは
スタート。当然雨のため全車の蹴りだしはノロノロで、それでも先頭から大きな
アクシデントなくターン1へ入ってゆく。が、しかし後方でカレッジがスピン。
マシンはピットウォールに激突して停まりイエローフラッグ、レースは直後から
セーフティカーの出る展開となる。
昨季ガジャックでのセンセーショナルな活躍が目に留まり、アントネッティへと
移籍したカレッジだが、今季は開幕戦でマシンを傷めてしまい予選落ち。
そして得意なウェットで迎えた第2戦だったが1周も出来ずにフェードアウト。
はたして今季カレッジは、昨季のような輝きを発揮できるのだろうか。
ひとまず残念ながら2戦連続のノーポイントとなってしまった。

レースは3ターン目の終わりにセーフティカーがピットへ戻り、
4ターン目にリスタート。
隊列はグーデリアンがトップのままで、後ろでは3番手のサントスフィリオが
ラムダをかわして2番手でターン1へ入ってゆく。サントスフィリオも
得意な雨を利して上位入賞を狙う。
後ろではラスムッセンボナパルトに並びかけるが、ボナパルトも行かせない。

最初のスタートでアクシデントがあったためか、リスタートでは各車慎重な
蹴り出し。ノーアクシデントでレースは進むかと思われたが、後方でトラブル
発生。なんと20番手のファングがマシン後方から激しく白煙を上げ、マシンを
停めてしまった。エンジンブローだ。
これでまたセーフティカーが出動。レースはやはり序盤から荒れた展開となる。

★5tn終了時点のトップ10
 1位:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)
 2位:アンドレアス・サントス・フィリオ(SLO)
 3位:ニコ・ラムダ(ピットブル)
 4位:ミシェル・ボナパルト(ピットブル)
 5位:ケリー・ラスムッセン(ノルディック)
 6位:アリエル・ティルクム(マーキュリー)
 7位:アレオ・ファーシマス(ドラゴンフォース
 8位:ジェストン・バロン(エヴァー・グラハム)
 9位:ミケーネ・ポルボローネ(リナルディ)
10位:宋 昇龍(ドラゴンフォース

レースは7ターン目に2度目のリスタート。今度はアクシデントなくレースへ
入っていく。各車やはり慎重なリスタートで大きな順位変動はなし。
先頭はグーデリアン、昨季混乱のマカオでNeXX初優勝をあげたが、今季も
セーフティカー乱発のレースで勝利を掴むか。
アメリカ出身のグーデリアンは「雨は嫌いだ」と公言。しかし、この雨と
セーフティカーを利して、新生シュトロゼックでトップを快走する。

2番手には雨を得意とするサントス・フィリオが追走するが、後ろにはラムダと
ボナパルトがぴったりつく。8ターン目にはラムダが、そしてボナパルトが相次いで
サントスフィリオをパス。フィリオも抵抗を試みたが相手が悪かった。

ボナパルトも「雨は嫌い」と公言するドライバーの一人。以前仲の良かった
ドライバー仲間が雨のレースで自身のマシンに追突し、瀕死の重症を負ったことが
原因だというが、雨は嫌いでも雨が苦手なわけではないという。今回はラムダと
ともに上位でレースを進めるボナパルトも、離されずについて行きたい。

中段では激しい接近戦。マーキュリー移籍後初めて上位でレースを進める
ティルクムだがこのコンディションに四苦八苦。ラスムッセンやファーシマスが
ティルクムの後ろをつつく。その後ろでは宋、シエナが相次いでポルボローネ
かわして入賞圏内に浮上。さらに後方では14番手を走行していたルーキーの
バーガーが、前3台をまとめてかわし11番手に浮上。
そして19番手スタートのバトラーは、「雨のバトラー」の本領発揮。ロッソ、
ノーマン、そしてポルボローネを相次いでかわし13番手に浮上していた。

9ターンに入ってもグーデリアンがトップで踏ん張っている。
後ろにはラムダ、ボナパルトのピットブル勢が付ける展開。コンディションを
考慮し様子見の展開が続く。そして空は完全に晴れ上がり雨も止んだ。コースには
レコードラインが浮き始め、ピットブル勢はこのタイミングを待っていた。
後ろではラスムッセンがサントスフィリオをかわして4番手浮上。今季が正念場
とささやかれるラスムッセンが速さをアピール。実は彼も雨が得意なドライバーだ。

後方では1台がスピンアウト、ガジャックのルーツェンだった。
開幕戦では序盤でスピンアウトしてリタイヤしていたが、今回も単独スピン。
乾きかけの路面に足を取られ、期待のNeXXルーキーは今回もリタイヤとなった。

11ターンを過ぎるとレコードライン上は完全ドライに。ここで各車ドライタイヤ
へ交換する為ピットへ入る。トップのグーデリアンはソフトタイヤへ、ラムダは
ハードへ換装する。ラムダを先に入れたために1ターン待たされるボナパルト
ここで一時トップに立つ。
後方でも各車続々ピットイン。上位ではボナパルトとファーシマス以外がこの
タイミングでタイヤを変えた。ボナパルトとファーシマスは次ターンにピットイン。
共にソフトへ交換してコースへ出てゆく。

先頭のグーデリアンはソフトタイヤでプッシュするが、ハードのラムダは
変わらないペースで追いかける。ボナパルトも離されずに追走。トップ3台の戦い
はまるで、昨季最終戦のピットブルvsバトラーを思わせる展開に。
そのバトラーは15ターン、なんと雨を利して9番手に浮上。ポジションを実に
10上げてすでに入賞圏内にいた。

★15ターン終了時点のトップ10
 1位:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)
 2位:ニコ・ラムダ(ピットブル)
 3位:ミシェル・ボナパルト(ピットブル)
 4位:ケリー・ラスムッセン(ノルディック)
 5位:ジェストン・バロン(エヴァー・グラハム)
 6位:アリエル・ティルクム(マーキュリー)
 7位:アンドレアス・サントス・フィリオ(SLO)
 8位:アレオ・ファーシマス(ドラゴンフォース
 9位:アレックス・バトラー(マーキュリー)
10位:スティラノ・シエナ(リナルディ)

雨は止んだが青空は雲に隠れた16ターン目、コースは乾いたが上空を覆う雲は
雨雲か否か。相変わらず天候状況は読めないままレースは進む。

路面が乾いてきてからはやはり、ピットブル勢のペースが良い。
グーデリアンの後ろにピタリつけていたラムダは、満を持してここでしかける。
ターン1でグーデリアンの前に出て、ついにトップに立つ。さらに3番手の
ボナパルトもペースアップ、ラスムッセンとの差を徐々に引き離し、グーデリアン
の後ろに迫ってくる。やはりドライコンディションではシュトロゼックは厳しいか。

中段では5番手争いが激しい。ティルクム、バロン、サントスフィリオ、そして
ファーシマスが近接でバトルを繰り広げる。
序盤にアクシデントが集中したレースだがここに来てまたアクシデント発生。
最後尾からスタートし17番手を争っていたセプターが、前をゆくバーンズと接触
し、2台とも大きくポジションを落としてしまう。2台ともマシンに大きな
ダメージを受け、パーツも散乱した為ここで本日3度目のセーフティカー出動。
18ターン目のピットオープンが各チーム最後のタイヤ交換のタイミングと重なり
各車が続々とピットへなだれ込んでくる。

トップのラムダはハードタイヤの為ステイアウト、ソフトのボナパルト
ステイアウトした。ボナパルトはソフトからソフトへ繋ぐ作戦のようだ。そして
ついにトップから陥落したグーデリアンは最後にハードへ繋ぐためピットイン。
グーデリアンの見せ場はここまでだったが、前半の活躍は素晴らしかった。
後方はラスムッセンがステイアウト、他サントスフィリオ、バロン、バトラー、
ラ・ポルタといったタイヤ使いの巧い面々も皆ステイアウト。それ以外は
タイヤ交換を行った。最後のスティントはどうなる?

そしてセーフティカー出動の原因を作ったバーンズとセプターの2台は
マシン修復を試みるも結局コース復帰を断念。リタイヤとなった。
この接触事故は審議対象となったが、結果両者お咎めなしという結果に落ち着いた。

レースは19ターン目に3度目のリスタート。
またも大きな順位変動なく各車ターン1へなだれ込んでいく。トップを行くラムダは
もう1ターンステイアウト。まだまだハードの感触が良いようだ。一方で2番手の
ボナパルトはここで最後のピットイン、ソフトからソフトへと繋ぐ。
チームは会心の作業でボナパルトをコースへ送り出した。
サントスフィリオ、バロン、そしてバトラーやラ・ポルタといったステイアウト
した面々もここで最後のピットイン。このメンツは全車ソフトからソフトへと
繋いだ。

8番手スタートで5番手にいたバロン。前戦優勝したマルケーナスが後方に
沈む中いい位置につけていたが、このピット作業でチームが大ファンブル
13番手まで落ちてしまい、入賞圏内が遠のく。。。

ラムダは翌21ターンに最後のピットイン。ハードからソフトへと繋いで
ピットアウトするが、丁度ボナパルトがホームストレートへ戻ってきたタイミング
とぶつかる。両者ならんでターン1へ突入するが、ボナパルトがアウトから
被せかけラムダの前に出る。ピットブル1-2体勢だ。
ここでこの2台を追うラスムッセンにトラブル。最後のピットインを次ターンに
控えていたがペースがガクッと落ちる。なんだ!?

22ターン目、この時点でトップだったラスムッセンが緊急ピットイン。
結局そのままマシンを降りリタイヤした。燃料圧力の低下が原因だった。
チームメイトのハイデンフェルドは開幕から2戦精彩を欠き、今回上位スタートで
レースを進めたラスムッセンもトラブルで消えた。2年連続ランキング3位の
ノルディックだが、今季は2戦を終えてノーポイント。トップ3陥落か、正念場だ。

ラムダより先にタイヤを換えたボナパルトのペースは快調。しかしラムダもピタリ
離されずについていく。3番手にはティルクムがいたが、前2台にはついて行けず。
序盤レースを引っ張ったグーデリアンは、4番手で粘っている。
後ろではソフトに履き替えて俄然ペースアップのバトラー、ここで最速ラップ。
3番手をゆくチームメイト、ティルクムの直後までやってくる。ティルクムは
ターン1でバトラーにポジションを譲り、ついにバトラーは19番手から3番手
表彰台圏内まで浮上してきた。『魔術師バトラー』の真骨頂だ。

23ターン目、ボナパルトが一瞬僅かにペースダウン。ラムダはこの時を
見逃さずここで勝負をかける。ボナパルトは過度なブロックはせずにポジションを
明け渡す。ラムダが再びトップに立った。
後ろ3番手はバトラー。前2台とはややタイム差があり、無理に追わず3番手
キープだ。さらに後ろでは4番手を走行していたティルクムがずるずると
ポジションダウン。最後のスティントをハードへ繋いだティルクムだが、タイヤに
ガケがき始めペースが落ちていた。バトラーを追走できず6番手後退。

中段は団子状態で激しい順位争い。終盤になってペースを上げてきたラ・ポルタが
ティルクムに襲い掛かる。ティルクムは7番手まで後退してしまった。
また8番手以降の入賞圏争いも熾烈。ドラゴンフォースの2台とシエナ、そして
タンデイの4台が8~10位の3つの椅子を争う展開。白熱している。

レースは残り2ターン。相変わらずラムダ、ボナパルトの1-2体勢の
ピットブル勢。このままの展開でフィニッシュするかと思われたが、ここでなんと
ボナパルトがラムダに仕掛ける。ここにきてラップタイムが上がってきた
ボナパルトはなんと、ターン3でラムダにオーバーテイクを仕掛けトップを奪取。
ラムダも無理な抵抗はせずポジションを明け渡した。
ボナパルトは23ターン目に一度ペースダウン、ラムダを前に行かせタイヤを
温存した。ラムダより前にタイヤ交換をしたボナパルトが、温存したタイヤを使い
満を持して追抜きを仕掛けたのだ。

ボナパルトは残り2ターンのこの時点で最速ラップをマーク。ラムダより使用
ターン数の多いタイヤでラムダをかわしトップに立った。
レースはあと1ターン・・・

最終ターン、さすがにボナパルトのペースも落ちたが、ラムダの追撃及ばず。
今季初めてNeXXにフル参戦する事実上のNeXXルーキー、ボナパルト
NeXXデビュー8戦目にしてついに初優勝をあげた。

ピットブルは混乱のレースを圧巻の1-2フィニッシュで制覇。
今季悲願の初タイトルを狙うラムダではなく、NeXXフル参戦は今季初の事実上
のNeXXルーキーボナパルトの初優勝が、ピットブルの今季初勝利となった。
また、ピットブルの1-2フィニッシュは初めて、そしてピットブルはNeXXで
初めて1-2フィニッシュを達成したチームとなった。
3位には19番手スタートのバトラーが入った。開幕から2戦予選では絶不調を
かこっていたが、雨を利してのビッゲストムーバー。未解決のペナルティ問題も
何のそののレースぶりで今季早くも表彰台に上がった。
4位サントスフィリオ、5位ラ・ポルタと、SLOの2台が絶好調。
今季からタイヤをヨコスカへスイッチしたのは、今のところ功を奏しているようだ。
そしてPPからスタートしたグーデリアンは最終的に6番手フィニッシュ。
表彰台圏からも脱落したが大いにレ―スを盛り上げた。
そして7位にはその実力を疑問視されてもいた、マーキュリーの2ndティルクム
が入った。接近戦の中段争い、もう少し前でフィニッシュしたかったところだが
実力の片鱗は見せた。8位以下は今季初入賞組。8位ファーシマスは昨季の
第5戦メキシコ10位以来の入賞。9位シエナは昨季第10戦スウェーデン
8位以来、そして10位タンデイは昨季第11戦チェコでの3位表彰台以来の
入賞となった。
最後までタンデイと10番手を争っていた宋は、最終ターンでたタンデイにかわされ
11番手。ドラゴンフォース勢のW入賞はならなかった。

開幕戦で2位表彰台+ファステストラップ、そして今回の4位入賞で30ポイント
としたSLOのラ・ポルタが、未勝利だがランキングトップ。
第2戦の覇者ボナパルトが、ファステストラップ獲得の分開幕戦の覇者マルケーナス
を2ポイント上回り2位に。3位にはマルケーナスがつけ、今季初タイトルを
狙うラムダは4位につけた。5位にゲラをはさんでディフェンディング王者の
バトラーは6位、はたして選手権は今後どのような展開で進むか?

チームランキングは今回の1-2フィニッシュ、そしてボナパルトのファステスト
ラップ獲得で47ポイントとしたピットブルがランキングトップ。
2位には今回W入賞を果たしたSLOが付けている。開幕戦は優勝を含むW入賞
を果たしたエヴァー・グラハムだが、今回はノーポイントで3位。
そしてマーキュリーが4位、今季チーム大改革を果たしたクラークソンが
5位と続いている。
一方で今季の躍進が期待されているマルドゥーク、アントネッティトライアンフ
の3チームは伸び悩む。特にアントネッティはまだノーポイント状態だ。
チーム選手権はドライバー選手権以上に展開が読みにくい。はたして今後はどう
展開してゆくのか?

最終リザルト↓↓↓

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Winner:ミシェル・ボナパルト(ピットブル)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓

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次回第3戦の舞台は中東、ドバイ・オートドロームでのドバイGPだ。
中東の湾岸都市ドバイでのテクニカルバトルは、エキゾチックなナイトレース。
昨季は実力者セプターが優勝したが、今季は誰が制するか?
昨季王者を争ったラウダ、バトラーの両者はここまで未勝利。バルケーナスや
ボナパルトといった伏兵が勝利を挙げた今季、第3戦は果たして??
こうご期待!!

★Formula NeXXtream 3rd 第2戦速報★

Formula NeXXtream、通称”NeXX”の
第2戦インドネシアGPが先ごろ、インドネシア西ジャワ州
ボゴールのセントール・インターナショナル・サーキットで行われ
昨季第13戦アゼルバイジャンでNeXXデビューを果たした
ピットブル・エクストリーム・レーシングのフランス人
ミシェル・ボナパルトがNeXX初優勝を飾った。

スタート前にスコールが降りウェットコンディションでスタートしたレースは
PPからスタートしたシュトロゼックのジャッキー・グーデリアンがレース前半を
引っ張るも、天候が回復してからはピットブル勢がレースを支配する展開。
今季悲願の初タイトルを狙うピットブルのニコ・ラムダが先頭を行き
チームメイトのボナパルトが追いかける形で進む。

ボナパルトがこのままラムダの優勝をアシストするかに見えたレースは
最後の最後にボナパルトがペースアップしラムダとマッチレースに。
チームは両者のバトルを静観し、終盤にファステストラップをたたき出した
ボナパルトがラムダを上回り初優勝。
ラムダも2位フィニッシュしたピットブルは1-2フィニッシュを達成した。

3位には、開幕戦の接触で2戦出場停止のペナルティを通達された昨季王者
マーキュリーのアレックス・バトラーが入った。
チームがペナルティを不服としてスポーツ仲裁裁判所へFNOを提訴している
バトラーは、結審するまでの間はレース出走が可能なため第2戦も出走。
予選19番手と振るわなかったが、得意の雨を利して表彰台圏内を射止めた。

日本期待のトライアンフチームは予選で日向、マイネの2台にエンジントラブルが
発生。セッション中に改善できずに2台とも無念の予選落ち。
対照的に今季からタイヤをヨコスカへスイッチしたSLOはサントスフィリオ4位
ラポルタ5位と入賞。好調をアピールした。
また予選で驚きのPPを獲得したグーデリアンは、パワー不足を抱えながらも
6位フィニッシュ。新体制のチームに初ポイントをもたらした。

 優勝:ミシェル・ボナパルト(ピットブル
 2位:ニコ・ラムダ(ピットブル)
 3位:アレックス・バトラー(マーキュリー
 4位:アンドレアス・サントス・フィリオ(SLO)
 5位:アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ(SLO)
 6位:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)
 7位:アリエル・ティルクム(マーキュリー
 8位:アレオ・ファーシマス(ドラゴンフォース
 9位:スティラノ・シエナ(リナルディ)
10位:セドリック・タンデイ(ガジャック)
予選落ち:日向 俊郎(トライアンフ
予選落ち:ルドルフ・マイネ(トライアンフ

※詳報は今少しお待ちください。

Formula NeXXtream 3rdシーズン・1

『Formula NeXXtream 3rd』

□開幕戦 オーストラリア サーファーズパラダイス市街地

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 1周:4.47km
 特性:「中速」「市街地」
 ターン数:25(68周) 
 Adv.:「1」
 開催:3月第1週

チームタイトルはピットブルが、そしてドライバーズタイトルは
アレックス・バトラーが共に連覇を達成し、大盛況のうちに幕を閉じた昨季から
約3か月半。ついにここ開幕の地オーストラリアで、NeXX3rdシーズンが
始まった。舞台は最早語るまでもなく、ここ世界有数のビーチリゾートである
クイーンズランド州ゴールドコースト。世界中のサーファーたちの憧れの地
サーファーズパラダイスのストリートコースからシーズンが始まる。
参戦チームは今季も15チーム30台。しかし決勝グリッドに並ぶことのできる
マシンが26台であることも変わりない。毎戦必ず4台の予選落ちが発生する状況は
有力ドライバーとて無関係ではいられない。マシン特性やセッション中のトラブル
などで有力ドライバーが予選不通過の憂き目にあうシーンが、昨季何度もあった。
今季はチーム間のドライバー移籍も活発に行われ、戦力バランスも変化した。
果たして今季ここから、どのような戦いが展開されてゆくのか?
3シーズン連続での開幕戦の舞台となるサーファーズパラダイスはコースレイアウト
も昨季と変わらず。ミューが低くバンピーな路面、いくつかの高速セクションを
3つのシケインで繋ぐレイアウトは、速度域もそこそこ高く非常にテクニカルだ。
全体的にコース幅も狭く、一つ間違えれば大きなアクシデントにつながるため
気が抜けない難所だ。
開幕戦は波乱の舞台、今季も早速予選から予想外の展開が続出した!!

<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:ビル・リヴィエール(マルドゥーク)

3rdシーズン開幕戦の栄えあるポールシッタ―はリヴィエール。
PQを無難に突破したリヴィエールはその後Q1、Q2と全てトップ10タイムを
マーク。Q3では鬼気迫るアタックでPPを獲得した。そしてなんと2番手には
グーデリアンがつけた。チーム体制が大きく変わったシュトロゼックだが、
エンジンはピジョンのままで今季も苦戦が予想されていただけに、この予選結果は
驚きだった。そして3番手にファング、5番手セプターと、オフに大きく
チーム体制を強化したクラークソンの2台が3列目までに並んだ。
4番手には移籍初戦の地元出身マルケーナス。これも大きな驚きだった。
更には6番手にガジャクのNeXXルーキー、ルーツェン。7番手にはマルケーナス
のチームメイトバロンと、トップ10は大方の予想を裏切る面々が並んだ。
他にもバーガーが12番手、ノーマンが16番手とルーキー3人は揃って予選突破。
一方でマルドゥークへ移籍し躍進が期待されるゲラは15番手とふるわず。
また今季もタイトル争いの主役を演じると予想されるバトラーとラムダはともに
17番手、18番手と沈む。19番手にラスムッセン、ロッソが22番手
日本期待の日向23番手、そしてラムダのチームメイトボナパルトは24番手と
期待の実力者達が揃って後方に沈む波乱の予選となった。
そしてこの予選いちばんの波乱は、アントネッティ移籍で活躍の期待される
カレッジの予選落ちだろう。PQのアタック最中にマシンをウォールにヒット
させたカレッジは、マシンの修復が間に合わず無念の予選落ちとなった。
また他はアルバノビッチに移籍した『F1四天王』の一角バーンズ、
そしてリナルディの2台が予選不通過となった。

<決勝レース>
スタート直前の天候は晴れ。青空の元でのスタートとなった。しかしレーダーには
大きな雨雲の影、レース中の突然の降雨も考慮し、スタート前からマシンセッティ
ングを雨よりにするドライバーもあった。はたしてレースはどうなるか?

<タイヤチョイス>
◆HARD
<ヴァシュロン>  <ヨコスカ>
ボナパルト     マイネ 
バトラー     ノーマン 
ティルクム     宋
ハイデンフェルド  ファーシマス
リヴィエール              
タンデイ

◆SOFT
<ヴァシュロン>  <ヨコスカ>
ラムダ       マルケーナス
グーデリアン    バロン 
バーガー      日向
ラスムッセン    チャップ
ラ・ポルタ     ヴィックス 
フィリオ     ファング
ロッソ       セプター 
ゲラ 
ルーツェン


スタートはアクシデントなく決まるが、2列目の2台の蹴りだしが良い。特に
ファングのスタートが抜群で、フロントローの2台をかわしトップで1コーナー
へと入っていく。中団では7番手バロン、10番手ラ・ポルタ、11番手マイネが
ポジションアップ。一方で9番手のフィリオがスタート失敗、12番手まで後退
してしまった。

レースはファングが引っ張る展開。後ろではセプターがマルケーナスをかわし
4番手に浮上する。3ターン目、リヴィエールに異常発生。ギアがスタックし一瞬
のペースダウン、6番手までポジションを下げてしまう。その後ペースは回復、
リヴィエールは一瞬のトラブルでPPスタートをフイにした。
フロントロースタートのグーデリアンも、レースペースに苦しむがなんとか後続を
抑え込み2番手で走行。後方では18番手スタートのラムダが13番手まで浮上
していたが、ディフェンディングチャンピオンのバトラーはチャップマンに阻まれ
16番手。さらに後方からオーバーテイクを仕掛けてきたハイデンフェルドと接触
双方ボディに大きなダメージを負い、大きくポジションダウンしてしまう。

トップのファングは快調に飛ばし、2番手グーデリアンとの差を大きく拡げてゆく。
2番手のグーデリアンは後ろのセプターにつつかれ、たまらずポジションを譲る。
これでクラークソンの1-2体制が出来上がった。
4ターン目、ここで前のターンに接触したバトラーとハイデンフェルドが
緊急ピットイン。バトラーはボディに応急修理を施してピットアウトしてゆく。
これで最後尾まで後退してしまった。一方のハイデンフェルドはここでマシンを
停めた。レーススチュワードからは失格が通達されており、ハイデンフェルドは
ここでレースを辞めざるを得なかった。

レースは5ターンを消化。以前トップはファング、2番手セプターで
クラークソン勢が1-2体制を形成。オフの大改革が早くも実を結んだか。
しかしタイヤもタレ、レースペースが保てなくなってきたグーデリアンがずるずる
と後退。大きく見せ場を作ったものの6番手まで沈んでしまう。
後方ではラムダが12番手まで浮上していた。

★5tn終了時点のトップ10
 1位:デイヴィス・ファング(クラークソン)
 2位:ジョリー・セプター(クラークソン)
 3位:カーティス・マルケーナス(エヴァー・グラハム)
 4位:ジェストン・バロン(エヴァー・グラハム)
 5位:ビル・リヴィエール(マルドゥーク)
 6位:ジャッキー・グーデリアン(シュトロゼック)
 7位:アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ(SLO)
 8位:ティモシー・ルーツェン(ガジャック)
 9位:ゾルタン・ゲラ(マルドゥーク)
10位:トゥーリ・ヴィックス(プルトン)

6ターン目に入ってもファングは快調。2番手セプターは差を詰められない。
そしてここで地元マルケーナスが仕掛ける。セプターをかわして2番手浮上、地元で
躍動する。しかし7番手争いでアクシデント発生。8番手のルーツェンが
ラ・ポルタに仕掛けた際にブレーキをロックさせ単独スピン。ルーツェンのマシン
はウォールに激突しパーツが散乱した為、ここでセーフティカーが出動。
ソフト勢、特にヴァシュロン勢には絶妙のタイミング、しかしこれでファングの
独走態勢はリセットされてしまった。
ルーキーのルーツェンもイキの良い走りを見せつけたが、あっけないリタイヤと
なってしまった。

セーフティカー出動を利して各車続々とタイヤ交換を敢行。
ファング、マルケーナス、セプター、バロンと上位集団はほぼ全員ピットイン。
一方でユーズドハードでスタートした10番手のマイネはステイアウト、
ここでマイネはトップに立つ。後方でもノーマン、タンデイ、ボナパルトなどが
ステイアウトしたが他はほとんどがピットイン。最初のタイヤ交換を済ませた。
しかしここでセプターのタイヤ交換作業で、クラークソンのクルーが手間取り
大きくタイムロス。セプターはなんとここで12番手まで後退してしまう。

レースは9ターン目にリスタート、タイヤ交換で2番手に下がったファングが
マイネに並びかけるがマイネはトップを守り1コーナーへ。さらに4番手のバロンが
ロケットスタートを決めファングの前2番手に、タイヤを変えたグーデリアン
4番手で1コーナーへ。トップはマイネ、2番手にバロン、そして3番手には
ファングが付ける展開。以下グーデリアンマルケーナスの順で1コーナーへ。
マイネはタレたハードタイヤでトップを死守。ユーズドソフトの2番手バロンだが
じりじりとマイネに差をあけられていく。

12ターン目、1セット目のユーズドハードを引っ張ったマイネがついに
ピットイン。ソフトへ換えて出てゆく。これで前のターンに2番手に浮上していた
マルケーナスがトップに立つ。バロンが2番手に続き、なんと今度は地元の雄
エヴァー・グラハム勢が1-2体制を形成。満場のスタンドから大歓声があがる。
トップを走っていたマイネは、タイヤ交換でセプターの後ろで復帰。
トップのマルケーナスはペースが良い。2番手に浮上したファングが追うが
差は詰められない。逆にファングにポジションを譲ったバロンがまたファングを
かわし2番手浮上。エヴァー・グラハムの初優勝、地元での1-2フィニッシュは
あるか??

14ターン目、逆にハードに換えてからペースの上がらないファングは、後ろの
ラ・ポルタにかわされて4位後退。タイヤ交換とリスタートで順位を上げていた
ラ・ポルタが、なんと表彰台圏内まで浮上していた。
そしてここで5番手走行中のリヴィエールがゆるゆるとピットに入ってきた。
リヴィエールはそのままマシンを降りリタイヤ、原因はミッショントラブルだった。
さらに後方では9番手争いであわやの場面が。グーデリアンがチャップマンに
オーバーテイクをしかけチャップマンがハーフスピン。しかしチャップマンは
そのまま体制を立て直し何事もなかったかのようにレースに復帰していった。
チャップマンの抜群のマシンコントロールが際立った場面だ。

レースは15ターンに入ってもマルケーナスがトップをゆく。
2番手も依然バロンがキープでエヴァー・グラハムの1-2体制は続く。
バロンはラ・ポルタの仕掛けをなんとか抑え込んでいる。
4、5番手のクラークソン勢は様子見か、ひとまず静観の構え。後方では18番手
から追い上げていたラムダがついに入賞圏内10番手に浮上。その一方でここまで
見せ場を作っていたグーデリアンは、ついに入賞圏外まで後退してしまった。

★15ターン終了時点のトップ10
 1位:カーティス・マルケーナス(エヴァー・グラハム)
 2位:ジェストン・バロン(エヴァー・グラハム)
 3位:アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ(SLO)
 4位:デイヴィス・ファング(クラークソン)
 5位:ジョリー・セプター(クラークソン))
 6位:ルドルフ・マイネ(トライアンフ
 7位:トゥーリ・ヴィックス(プルトン)
 8位:ゾルタン・ゲラ(マルドゥーク)
 9位:ジョンブル・チャップマン(アルバノビッチ)
10位:ニコ・ラムダ(ピットブル)

レースは後半戦に入り、空には突然灰色の雲が垂れ込めてきた。残り10ターン
だが、果たして終盤の降雨はあるだろうか。
レースは依然エヴァー・グラハムの1-2体制で進む。その後ろにはラ・ポルタと
クラークソンの2台が続く。ピット作業に手間取り大きくポジションを落とした
セプターだが5番手に浮上。そしてペースの上がらないファングをここで追い抜き
セプターは4番手までポジションを回復してきた。
後方では序盤戦を盛り上げたグーデリアンが2度目のピットイン。しかしここで
シュトロゼックのクルーが作業に手間取り、グーデリアンは大きくポジションを
落としてしまう。18番手まで後退したグーデリアンは、後半完全にレースから姿を
消してしまった。

17ターン目、トップのマルケーナスが2度目のピットイン。ソフト2セットで
繋いできたマルケーナスは最後にユーズドハードを持ってきた。一方追いかける面々
は最後にソフトを持ってくる連中がほとんど。マルケーナスは最後までトップを
守れるか? トップに立ったのはバロン、NeXX2年目で初のラップリードだ。
36歳大ベテランのラ・ポルタが仕掛けるがバロンも行かせない。相変わらずスタンド
からは大歓声が上がる。
そして後ろでは4番手のセプターが動いた。最後のピットイン、セプターは
ユーズドソフトからソフトへと繋ぎ、最後もソフトとオールソフト作戦を敢行。
1回目の作業ではモタついたクラークソンのクルーも、今回は素晴らしい作業で
セプターを送り出す。マルケーナスは3番手、セプターは8番手でコースに復帰した。

翌18ターンにはバロンもピットイン、バロンもオールソフト作戦を採った。
ここで一時的にトップはラ・ポルタに。昨季NeXX初優勝を果たした大ベテランは
3rdシーズンを迎えても好調のようだ。
バロンはチャップマンの前7番手でコースに復帰する。
後方ではラムダとチャップマンの9番手争いが激化。今季悲願のタイトル獲得を
狙うラムダだが、チャップマンに抑え込まれ前へ行けない。ラムダはストレスの
溜まる展開が続く。

19ターン目にはラ・ポルタが2度目のピットイン。これで再びマルケーナスが
トップに立つ。2番手には2度目のピットストップも引っ張るマイネ。
後続ではファング、ゲラ、そしてヴィックスもピットイン。各々最後のスティントは
ソフトへ換装してコースへ出てゆく。ラ・ポルタはバロンの後ろでコースに復帰。
20ターン目にはマイネが最後のピットイン、いよいよエヴァー・グラハムの1-2
フィニッシュが見えてきた。

しかしここでラ・ポルタがバロンを追い落とし、バロンは3番手後退。1-2体制が
崩れてしまう。バロンは果たして表彰台圏内を守れるか?
後方ではアクシデントが発生。ファーシマスがバトラーに追抜きをしかけた際に
バトラーが不自然にファーシマスの進路をふさぐ動きをし、2台は激突。
マシンは絡み合ったままエスケープに引っ込んでしまい、2台ともリタイヤとなった。
事故後ファーシマスはバトラーに詰め寄り、バトラーが力なく応対する場面が
捉えられた。マシンはエスケープへ入り、パーツの飛散も最小限だったため
セーフティカー出動には至らず。しかしバトラーには事故の原因となる危険な走行を
したとして、レース後に何らかのペナルティを科すとの裁定が下された。

22ターン目、レースは残り4ターン。トップは依然マルケーナス、2番手には
ラ・ポルタ。そして3番手には一時12番手まで沈んだセプターが浮上していた。
4番手には15番手スタートのゲラが浮上しており、地元でのW表彰台を狙った
エヴァー・グラハムだったが、どうやらその野望は潰えたようだ。
後方ではラムダとラスムッセンが入賞圏内ギリギリを争っていたが、チャップマンが
ピットインで入賞圏外に後退したためラムダ9番手、ラスムッセン10番手と
入賞圏内を走行していた。

レースはいよいよフィニッシュ目前、途中うすぐもりとなった天候も結局崩れる
ことはなく降雨はなかった。
トップのマルケーナスはハードタイヤのため思うようにペースをあげられない。
2番手のラ・ポルタがジリジリと迫ってくる。
後方4番手以下はもう無理にプッシュせずポジションキープ。9番手争いのラムダと
ラスムッセンは変わらずやりあっていた。

ラ・ポルタは最終ターンにファステストラップをたたき出し、マージンを1まで
つめたがマルケーナスには届かず。3rdシーズン開幕戦、オーストラリアGPは
地元エヴァー・グラハムの地元出身ドライバー、カーティス・マルケーナスが
1stシーズン第8戦フランスGP以来の2勝目をあげ、2シーズン苦戦が続いた
エヴァー・グラハムにチーム初優勝をもたらした。
2位には昨季第13戦アゼルバイジャンGPでNeXX初優勝をあげたラ・ポルタ
3位にはマルドゥークへ移籍し活躍が期待されるゲラが入った。
期待されたクラークソンの2台は4位セプター、6位ファングとひとまずW入賞を
決め、一時は表彰台圏内を走ったバロンもなんとか5位入賞。エヴァー・グラハムも
W入賞を決めた。7位にはプルトンのヴィックス、そして8位には今季トライアンフ
へ移籍したマイネが入り、最後まで激しくやりあっていたラムダとラスムッセン
共に9位、10位となんとかポイント圏内でレースを終えた。
日本期待の日向は終始精彩を欠き15位フィニッシュ、またラムダのチームメイト
としてフルシーズンを戦う期待の若手ボナパルトも、途中でDRSにトラブルを
抱え17番手と後方に沈んだ。
フロントロースタートで前半レースを盛り上げたグーデリアンは、ピット作業のミス
もあり結局19位フィニッシュとなった。

チームランキングでは1位5位のW入賞を果たしたエヴァー・グラハムが
35ポイントでトップにつけた。2位にはやはりW入賞を果たしたクラークソン、
そしてラ・ポルタが2位+FLで20ポイントを獲得。クラークソンと同点で
並んだ。

またファーシマスとバトラーの接触事故について、レーススチュワードは
バトラーに対して危険走行のペナルティとしては最も重い「2戦出場停止」を科す
とレース後に発表。マーキュリーチームはこれについて猛抗議。
今後の展開が注目される。


最終リザルト↓↓↓f:id:pontsuka0729:20220112121801p:plain

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Winner:カーティス・マルケーナス(エヴァー・グラハム)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓
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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓f:id:pontsuka0729:20220112122145p:plain

 


次回第2戦の舞台は、東南アジアはインドネシア
ハイスピードトラック、セントールでのインドネシアGPだ。
雨期のインドネシアは天候が不安定、灼熱のグランプリとなるか、それとも
スコールの降り注ぐウェットレースとなるか!? こうご期待!!

 

 

★Formula NeXXtream 3rd 開幕戦速報★

Formula NeXXtream、通称”NeXX”の
開幕戦オーストラリアGPが先ごろ、オーストラリアはクイーンズランド州
ゴールドコーストサーファーズパラダイス市街地コースで行われ
地元オーストラリア出身のカーティス・マルケーナスが
1stシーズン第8戦フランスGP以来2年ぶりの2勝目をあげた。

マルケーナスは今季、マーキュリーから地元オーストラリアのチーム
エヴァー・グラハム・レーシングへ移籍。
1st、2ndと未勝利に終わっていたチームに嬉しいNeXX初優勝を
プレゼントした。またチームメイトのイギリス人ジェストン・バロンも
5位入賞し、チームは嬉しいW入賞を果たした。

2位にはサントス・ロコ・オリベイラ・レーシングのベテランポルトガル
アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタが入り、3位には今季マルドゥークへ
移籍したハンガリーゾルタン・ゲラが入った。

日本期待のトライアンフの日向俊郎は、予選から調子が上がらず決勝15位。
今季からチームメイトとなったドイツ人ルドルフ・マイネが8位入賞した。
また、2季連続チャンピオンのマーキュリーのアレックス・バトラーは
他車と接触しリタイヤ。この接触事故のペナルティとして次戦から2戦の
出場停止処分が下された。

 優勝:カーティス・マルケーナス (エヴァー・グラハム)
 2位:アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ(SLO)
 3位:ゾルタン・ゲラ(マルドゥーク)
 4位:ジョリー・セプター(クラークソン)
 5位:ジェストン・バロン(エヴァー・グラハム)
 6位:デイヴィス・ファング(クラークソン)
 7位:トゥーリ・ヴィックス(プルトン)
 8位:ルドルフ・マイネ(トライアンフ
 9位:ニコ・ラムダ(ピットブル)
10位:ケリー・ラスムッセン(ノルディック)
15位:日向 俊郎(トライアンフ
リタイヤ:アレックス・バトラー(マーキュリー)

※詳報は今少しお待ちください。


NeXXtream Press 開幕直前号(4)

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開幕直前号(4)
12チームの陣容が全て決定し、いよいよ開幕まで待ったなし状態となったNeXX3
rdシーズン。今季も昨季同様15チーム30台のエントリーとなり、激戦は必至だ。
昨季「オリジナル12」に加え3チームが加わったことでNeXXの景色は初年度と大
きく変わったが、今季は躍進した新参チームや大きく戦力補強をした既存チームなどの
台頭が予想され、NeXXの戦力バランスが大きく変わるであろうことが予測されてい
る。またレースの展開を大きく左右する新たなデバイスの導入など、今季も目が離せな
い今号は、そんな今季3rdシーズンがどういう展開を見せるのか、選手権の展開を大
胆に予想してみたいと思う。

 

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◇大幅戦力アップのチームや、1シーズンを戦い抜いた"新参3チーム"
       戦力バランスが大きく変わることが予測されるチームタイトル戦線!!

開幕から2シーズンを消化したNeXX。これまでの2シーズンはドライバー・チーム
ともタイトルの決着が最終戦までもつれ込む、大接戦の展開を見せ大いに盛り上がった
がそれは今季も同様だろう。しかし今季、最終的にタイトルを争う役者たちは、過去2
シーズンとはいささか異なるキャスティングとなるかもしれない。
チームタイトルはこれまで1st、2ndとピットブルが連覇を達成した。F1で3度
王座を獲得した『F1四天王』の一人ニコ・ラムダをエースに据え、2ndシートには
F1では中堅以下で燻っていたルドルフ・マイネを起用。1stシーズンは293ポイ
ントを獲得し、マーキュリーを8ポイント差で退け初代王者となった。昨季はマイネの
戦績が期待値以下と見るや、シーズン途中の第13戦からリザーブのミシェル・ボナパ
ルトをレギュラードライバーへ昇格させる荒療治を敢行。結果1stを上回る305ポ
イントを獲得し、タイトル連覇を決めた。1stでの2位マーキュリーとの差はわずか
だったが、昨季は39ポイント差をつけての勝利だった。
今季もチームタイトルに最も近いチームはピットブルだろう、しかし今季は300ポイ
ントの大台を超えた昨季のような展開にはならないと見られている。その要因は"第4
の勢力たち"の躍進にある。
これまでの2シーズン、チームタイトル争いはピットブル、マーキュリー、そしてノル
ディックの3チームが主に主役を務めてきた。特に1stシーズンはこの前述3チーム
の所属ドライバーの6人が揃って活躍を見せた。それぞれ所属のエースドライバー、ニ
コ・ラムダ、アレックス・バトラー、そしてケリー・ラスムッセンが最終的なポイント
差10という超僅差のドライバーズタイトル争いを展開。2ndドライバーも安定した
活躍を見せ、チームタイトルもピットブル293ポイントに対しマーキュリー285、
ノルディック259とこちらも最終戦までもつれる超接戦だった。しかし昨季はマーキ
ュリーは2ndのカーティス・マルケーナスが不調でポイントが伸び悩み、ノルディッ
クもラスムッセンが未勝利に終わったことでポイントを伸ばせず、最後の最後でピット
ブルがやや突出する展開となった。しかしそんな中昨季、ポテンシャルの高さを発揮し
たのがアントネッティとマルドゥークという、新規参戦チームだった。

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今季もチーム体制は盤石のピットブル。総合力は昨季よりも上か。
一方でマーキュリーはNo.2の活躍がチームタイトル奪取のカギだ。

昨季エースが未勝利に終わったノルディックは184ポイントでかろうじてランキング
3位を確保、しかし4位には168ポイントでアントネッティが、144ポイントでマ
ルドゥークが続き"3強"の末席に肉薄したのだ。その新参2チームは今季上位進出へ向
けて体制を強化してきた。アントネッティは昨季1勝をあげたエースのアレンザンダー
・ロッソに加え、"驚異の新人"と騒がれたファン・カレッジを獲得。さらにマルドゥー
クは、弱小ロムニ・ダキアでデビューイヤーに1勝を上げ、大きな注目を集めていたハ
ガリー人ドライバーのソルタン・ゲラと、ロビー・ハーンという天才エンジニアを獲
得。この2チームの体制が機能すれば、今季も体制変化のなノルディックを上回る可能
性が十分考えられる。この2チームは間違いなく今季、大きく躍進するだろう。
そして更なる"第4の勢力"というのが、今季体制を強化した既存チームの面々。中でも今季大きく躍進すると見られているのがトライアンフと、そしてクラークソンである。
これまでNeXXのチームタイトル争いに加わってきたのは、所属する二人のドライバ
ーが双方とも安定してポイントを持ち帰ることのできるチームだ。NeXXでなくとも
複数のドライバーがチームを組むレースカテゴリであれば、それは当然のセオリーであ
り当然の真理である。それゆえトライアンフやクラークソンはトップ3に肉薄できずに
いた。しかしこの2チームは決して下位に甘んじていたわけではない。トライアンフ
1st7位、2nd6位、クラークソンは1st5位、2nd7位とそれぞれ年間3ケ
タのポイント数を稼ぎ中位置を確保しているのだ。そしてこの2チ―ムに共通するのが
「チームのポイントの9割以上をエースドライバーが一人で稼ぎ出している」という点
だ。トライアンフでは日向俊郎が2シーズンで3勝をあげ227ポイントを、クラーク
ソンではデイヴィス・ファングが2勝で249ポイントをあげているのだ。先述の通り
2チームとも2ndドライバーの獲得ポイントはエースのそれを大きく下回っており、
それゆえトップ3には手が届かなかった。その2チームが今季、ドライバーラインナッ
プにテコ入れを実施してきたのだ。

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今季クラークソンとトライアンフの2チームは大躍進が期待される。クラークソンは共同オーナーの3人
が体制発表会に集結(写真左)。一方トライアンフのオーナー山本氏(写真右)は今季オーナー業に専念。
2チームともエンジンのパワーアップに実力派の2ndドライバー獲得で一躍タイトル戦線浮上を狙う。

トライアンフはエース日向に加え、ピットブルでリザーブ降格の憂き目にあったマイネ
を獲得。そしてクラークソンはファングのパートナーに、ドラゴンフォースを離脱した
『F1四天王』ジョリー・セプターを獲得した。
トライアンフはこれまで日向が2シーズンで3勝をあげており、戦闘力のあるマシンパ
ッケージであることは実証されている。そこに初年度ピットブルでPP3回1勝で11
5ポイントをあげたマイネが加入する。各々が3ケタのポイント数を持ち帰る実力を有
するコンビに、今季から大幅な戦闘力アップが噂されているSUGO-カムイエンジン
と、トライアンフは躍進が期待される二つの大きな要因を持っている。
またクラークソンもファングが初年度に2勝をあげ、クセのあるマシンパッケージでは
あるが勝てる力を有している。そこにセプターが加入したのだ。クラークソンは『F1
四天王』のうちの二人を有する存在となり、NeXXでも屈指の布陣となった。さらに
チームは50人以上のスタッフ入れ替えを断行し、エンジンまでを変更してきた。現状
"NeXX最強"と言われるスプレンダーエンジンの獲得に成功したのだ。これはクラー
クソンにとって"大改革"と呼べる規模の戦力アップだ。
新進気鋭の日本人と職人肌のドイツ人を抱えるトライアンフ、そして元F1王者コンビ
がNeXX最強パッケージを駆るクラークソン。どちらも選手権の主役になり得る戦力
を有している。

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昨季の「1年生チーム」マルドゥークとアントネッティもタイトル候補だ。マルドゥークはファン・
ドット監督(写真左)の意向をオーナーであるダムハン皇太子が最大限汲み取り大型補強を展開、ア
ントネッティは会長のドナルド(写真右)に代わり今季もドジャー蓮川氏がチームを束ねる。カレッ
ジの加入で意気上がる。

逆にこれらのチームの台頭によって、現在の立ち位置を脅かされるのがマーキュリーと
ノルディックの2チームだ。大きな上積みが期待される"第4の勢力たち"に対し、チー
ム体制の変わらないこの2チームは、今季の苦戦が予想されている。
マーキュリーは2年連続ドライバーズ王者のアレックス・バトラーを有し、文字通りの
チャンピオンチームではある。しかし昨季から指摘されていたのがチームの運営体制。
F1の中堅コンストラクターが出自であるマーキュリーは現在の運営体制もF1時代の
それと大きく変わっておらず、バトラー優先主義のチーム運営で2ndドライバーへの
サポートが手薄になりがちだ。マルケーナスがチームのサポート体制に不満を抱き、エ
ヴァー・グラハムへ移籍したのは周知のとおり。関係者たちの間では、マーキュリーは
チームの体制強化に金を使うべきだとの意見が大半を占めているが、当のマーキュリー
側がビッグチームへの"進化"を望んでいるのかは不明だ。そのため、"第4の勢力たち"
の躍進が確実な今季、マーキュリーはトップチームの座から陥落するのではないかと予
想されている。
さらにノルディックも"トップ3"の地位を守れないのではないかと目されている。ノル
ディックは初年度こそ最終局面までタイトル戦線に踏みとどまったが、昨季は早い段階
でタイトル戦線から脱落。結果ランキング3位は確保できたものの、トップ2とは大き
く水をあけられる格好での3位となった。エースのラスムッセンも11度の入賞で3度
表彰台にあがったが未勝利におわり、チームとの不協和音も聞こえ始めている。2nd
ドライバーのミック・ハイデンフェルドが1勝をあげたものの、彼はそれ以外で表彰台
に上がることができず、獲得ポイントもラスムッセンを大きく下回りシーズンを終えた。チーム体制もマシンパッケージにも大きな変化はない今季、ノルディックも苦戦が予想される。

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ノルディックは今季が正念場といえる。”第4の勢力”の台頭でトップ3陥落
の危機だ。4thシーズンからのロンバルディアとのPU供給契約では力強
く将来の展望を語ったチーム監督のミコ・ハンクネンだがはたして・・・

となると、今季のタイトル戦線はどう展開してゆくのか? タイトル戦線の主役はピッ
トブルだ、これは揺るがないだろう。2年連続でドライバーズタイトルにあと一歩とい
うところまで肉薄しているラムダ、そして今季は全戦でステアリングを握るボナパルト
のタッグは速さに加えて安定感も抜群のコンビだ。ピットブルが悩まされたのがメカニ
カルトラブルで、過去2シーズンともこの解決に手間取ったことが原因でラムダがドラ
イバーズタイトルを逸している。しかし総合力が最も高いのは今季もピットブルだろう。そこに肉薄してくるのはクラークソンとマルドゥークではないかと本誌は見る。
クラークソンはこれまで「オーナーとファングがドタバタ劇を繰り広げるチーム」とい
う、スキャンダラスな面が目立つチームだったが、今季の体制強化は本気でタイトルを
狙っていることの証。マネージャーに就任したスティラノ・ドミニコルとリチャード・
デヴィッズ監督が、意欲的にそして極めて論理的に体制強化へ動いている。これまでの
マシンの問題を解決すべくエンジン変更を断行し、スタッフ入れ替えにより旧F1チー
ム経験者を数多く雇い入れた。ビッグスポンサーの資金力をフルに活かし、スプレンダ
ーエンジンだけではなくセプターをも獲得。体制が問題なく機能すれば、ピットブルに
匹敵する戦闘力を発揮することは間違いない。
またマルドゥークもトップ3に食い込んでくる可能性は大きい。昨季デビューイヤーで
初優勝をあげランキングトップ10入りを果たしたビル・リヴィエールに、弱小チーム
で光る走りを見せファン・ドット監督がオーナーに獲得を直訴したというゾルタン・ゲ
ラのラインナップ。そして首脳陣はF1でフェラー〇を常勝軍団へと仕立てた面々だ。
タイトル争いはこの3チームを主役として展開するのではないか。
トライアンフアントネッティにも期待はかかるが、トライアンフについてはSUGO
-カムイエンジンの戦闘力がまだ未知数なこと、そしてアントネッティについてはロッ
ソとカレッジのコンビはやや安定感に不安があることが懸念材料か。
マーキュリー、ノルディックといった"現・トップ3"を構成する面々の奮起にも期待し
たい。何にせよ今季も大混戦の選手権となること間違いなしだ。


◇今季こそ初戴冠を狙うラムダ、3連覇で"絶対王者"となるかバトラー
       日向、ファング、セプター、そしてボナパルトと伏兵も多数!!   

過去2シーズンでは、ドライバーズタイトル争いも決着が最終戦までもつれ込む大接戦
となってきたが、これまでの主役はやはりニコ・ラムダとアレックス・バトラーの二人
だった。結果バトラーがこれまで2連覇を果たしてきたわけだが、今季はラムダが初戴
冠へ向けて不退転の覚悟で臨む。今季もバトラーvsラムダの図式は変わらないと見ら
れるが、しかし今季は大混戦になるのではないかとの見方もある。

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今季もタイトル戦線の主役はこの二人。しかし盤石のパックアップ体制で挑む
ラムダ(写真左)に対し、バトラー(写真右)は今季もローンバトルの予感・・・

まずは今季、前述のとおり既存のチームで大きく体制を強化してきたチームがある。ト
ライアンフとクラークソンの2チ―ムがそうだ。本誌で何度も記載している通りトライ
アンフは2ndドライバーにマイネを起用し、クラークソンはセプターを獲得した。両
チームとも主にエンジン面での戦闘力向上が期待され、それにより日向、ファング、そ
してセプターといった面々が、よりタイトル戦線に近い存在となると見られている。日
向とセプターは2シーズンで3勝、ファングは2勝をあげており、昨季は不振を理由に
シーズン途中でリザーブへと降格させられたマイネも1勝をあげている。この2チーム
のドライバーは今季、各々が大きなチャンスを得る。
また昨季躍進した新参チームの面々にも、大きなチャンスがある。アントネッティのロ
ッソは1st、2ndと1勝ずつをあげており、レースに安定感が出てくればタイトル
戦線に絡めるだろう。第100回インディ500のウィナーは伊達じゃない。カレッジ
についてはもう少し経験が必要だろうが、ロッソと同じように安定感が身に付けば同じ
くタイトルを狙えるタレントになるだろう。

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トライアンフはエンジンの改良によって戦闘力向上が期待できる。日向(写真右)も昨季ランキング
4位に入っており、今季はより期待がかかる。クラークソンは王者を狙えるタレント2名を抱え目下
タイトル候補筆頭に浮上。ファング(写真左)、セプター(写真中央)の布陣は”最強”の声も。

また昨季NeXXへのアジャストが最も早かったルーキー、リヴィエールも近い将来の
チャンピオン候補だ。ゲラについてはチームがどういう役割を彼に臨むかによって変わ
るため、タイトル戦線に絡む存在にはならないかもしれない。しかし力量的には充分と
言っていい。今季はこういった面々がタイトル戦線に絡んでくることになるだろう。
このように今季はチーム力が強化されたことにより、チャンスを得るドライバーが数多
くいる。他にも昨季未勝利に終わったものの、さすがの安定感を発揮しドライバーズラ
ンキング3位を死守したラスムッセンにもチャンスはある。しかし本誌はやはり今季も
タイトル戦線の本線はラムダvsバトラーだろうと予想する。
単純な速さの部分ではこれまであげたドライバー達にも充分チャンスがあるが、これま
でラムダとバトラーが見せてきた"強さ"と同様のものを他のドライバーが発揮できるか
または持ち合わせているかとなればまた話は別だ。これまであげてきたドライバー達は
ラムダとバトラーに比べたときに、レースでの安定感やモチベーションの維持、そして
逆境で見せる底力といった部分でやや劣る。それは長くモーターレーシングを、そして
熾烈なタイトル争いを経験したものでなければ身につかないものだからだ。ラムダには
圧倒的な速さに加え明晰な頭脳と強靭な精神、そしてどんな状況でも最小限のリスクで
できうる最善を尽くすという揺るぎない「帝王学」がバックボーンにある。またバトラ
ーに関していえばトップフォーミュラでのタイトル争いはNeXXが初体験だったもの
の、2シーズン連続で"それ"を経験しメンタルのタフさを身に着けた。また市街地や雨
といった難しいコンディションでこそ実力を発揮し、昨季は完走17回中入賞15回と
驚異のポイント回収率を誇った。ラムダをして「理屈では語れない強さがある」と言わ
しめたのだ。この二人に挑んでタイトルを奪い取るには、挑む側にもそれ相応の"資質"
が必要だろう。
この二人に真っ向から挑めるほどの器を持つ者は、いわゆる『F1四天王』とほか何人
かではないか。そのなかでも勢いに乗った時に強さを発揮するファングか、あるいはク
レバーに闘志を燃やすセプターか。やはりクラークソン勢がこの二人のマッチレースに
割って入れる存在なのではないだろうか。

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ロッソ(写真左)やリヴィエール(写真右)も王者候補ではあるが、彼らにはもう少し
”経験”が必要かもしれない。ポテンシャルは充分、”流れ”と勢い”を掴めばあるいは?

日向やロッソ、リヴィエールといった面々は、速さは持つものの"強さ"という点では未
知数だ。若さゆえの勢いは侮れない、勢いに乗り流れを掴んだときには一気に初戴冠の
可能性も否定派できない。しかし最後の最後にはやはり"経験"と"強さ"が物を言うので
はないか。そうなるとやはり今季のドライバーズタイトルの主役はやはりラムダ、バト
ラー、そしてクラークソンの二人ということになろう。
そこで問題になるのが、チャンピオンを狙うドライバーに対するサポート体制だ。ラム
ダを擁するピットブルは昨季、最終戦ボナパルトがバトラーの前に立ちはだかり、全
力でラムダをサポートする戦略で戦った。マーキュリーやクラークソンにこれができる
かどうかが問題となってくる。NeXXでは理不尽なチームオーダーはレギュレーショ
ンで禁止されているが、チームメイトも同意の上でのオーダーはこの限りではない。昨
季マーキュリーは最終戦マルケーナスが予選で後方に沈み、バトラーはピットブルの
二台を独りで相手にするしかなかった。結果バトラーはそのピットブルの「バトラー包
囲網」をかいくぐって逆転王座を射止めたわけだが、レース後のバトラーの疲弊ぶりか
らは、ピットブルのチームプレイに対しローンバトルを強いられたレースの壮絶さが如
実に読み取れた。しかし、今季のバトラーのチームメイトは未だその実力は未知数な若
手のアリエル・ティルクムだ。3連覇を目指すバトラーだが大きなサポートは期待でき
ないのではないか。

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ボナパルトは昨季最終戦でラムダを全力サポート。今季もサポート
約を担う。しかし本人も虎視眈々とタイトルを狙う。今季は”勉強の
1年”と割り切るが、成績次第では・・・?

またチームプレーという意味では、クラークソンの布陣にも不安がないわけではない。
個性と自己主張の強いF1王者経験者同士のコンビが、どちらかをサポートする或いは
どちらか優先するというチームの決定に最後まで素直に従うかという不安だ。最悪この
"最強コンビ"は内部崩壊という結末を迎えかねない。
そう考えると今季のタイトル候補筆頭はニコ・ラムダということになるだろう。3シー
ズン目となる今季、ラムダは悲願の戴冠を果たすのだろうか。現時点でラムダは最もタ
イトルに近いところにおり、チームメイトのボナパルトを含めたサポート体制も万全で
ある。ボナパルトも実質今季はもう1年勉強の年だと位置づけており、ラムダをサポー
トしながら力を蓄えていくことになる。本誌は今季ラムダが悲願の初戴冠を達成すると
予想する、従順なチームメイトが反旗を翻さなければの話ではあるが・・・。

 

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◇レースをよりエキサイティングにするデバイスとなるか!?
            今季より試験導入の『エクストリーム・ブースト』とは!?

これまでの2シーズン、文句なしのエキサイティングな展開で大人気を博したNeXX
だが、今季さらにレースをよりエキサイティングにするための新デバイスが試験導入さ
れることとなった。それが『Exxtream Boost』(エクストリーム・ブー
スト)だ。このエクストリーム・ブーストはレース中に一定時間、エンジン出力を上げ
ることのできるデバイスである。
NeXXは現在「持続可能なモーターレーシング・エンターテインメント」を標榜し、
水素エンジンを主動力としたレーシングカーで選手権を展開している。またエンターテ
インメントとしてのバランスやコスト面を考慮し、シャシーやエンジンなどのメインコ
ンポーネンツについては各チームが独自に開発することを禁じている。それにより、モ
ターレ―スの最高峰であるF1が長い間課題として直面してきた"運営・開発コストの高騰"と"チーム間の戦力の不均衡"とは無縁の選手権として存在しているNeXXだが、今季からさらにレースでの追抜きを含めた駆け引きのためのデバイスとして、エクストリーム・ブーストの採用が決まった。
NeXXのエンジンは現在、液体水素を燃料とする自然吸気水素エンジンにMGU-K
(Motor Generator Unit Kineteic)とバッテリーを組
み合わせた『水素ハイブリッドエンジン』だ。そして来季からはエンジンをダウンサイ
ジングさせ、過給機を追加した水素ターボエンジン+ハイブリッドユニットのいわゆる
『水素パワーユニット』となる。燃料はフランスのTATOL社と、オランダのロワイ
ヤルダッチ・シェール社が共同開発し実用化にこぎつけた『e-Fuel』で、ターボ
化で搭載燃料の総量が今季までにくらべて減少する。これによりエクストリーム・ブー
ストは来季から正式なレギュラーデバイスとしての搭載が決定していた。その前に今季
、数レース限定で現行エンジンに類似デバイスを搭載し、正式採用となる来季以降への
準備を図るのがNeXXを運営するFNOの目的ということだ。NeXXはこのレース
数限定での先行導入により、システム面よりもレースのエンターテインメント面におい
て、どのような効果があるのかを確かめたいようだ。
このエクストリーム・ブーストだが、今季使用されるものと来季より正式導入となるも
のとはシステム自体が異なるデバイスだ。そもそも先ほど述べた通り、今季と来季では
マシンの動力源たるエンジンのコンポーネントが大きく異なるからだ。そのため今季は
システムの完成度よりも、システムの導入によるレース展開への影響を確認したいとい
うのがFNO側の思惑だ。

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『エクストリーム・ブースト』はフォーミュラeの『ファン・ブースト』やインディカーにおける『プッシュ・トゥ・パス』のような一時的なエンジン出力アップを図るデバイスだ。NAエンジンに搭載する今季型は、かつてはF1でも使用されていた『オーバーテイクボタン』に近い。デバイスの作動は他カテゴリと同
様ステアリングのスイッチから操作。

来季はエンジンに1つないし2つの過給機(ターボチャージャー)が付くこととなる。
そのため来季から正式採用されるエクストリーム・ブーストは、文字通り過給圧(ブー
スト圧)を一時的に上げることによって出力アップを図るものとなる。しかし今季まで
はNeXXの動力源は自然吸気(NA)エンジンである。NAエンジンの出力を一時的
に引き上げようとするならば、燃料流量の一時的な増加がその手段となる。今季は特定
の数レースでマシンにブースト用の追加燃料タンクを設置することとなり、そのためブ
ースト採用レ―スではマシンの重量は他レースより数10kg程度重くなるとのことだ。今季は全18戦中6戦で試験導入される、対象の6レースは以下の通りだ。

 第3戦 ドバイGP
 第5戦 メキシコGP
 第8戦 イタリアGP
 第9戦 オランダGP
第11戦 チェコGP
第18戦 アメリカGP 

このラインナップを見る限りでは、高速コースより中低速もしくはテクニカルな高速コ
ースが採用されており、純粋に追抜きのしにくいコースでどれだけの効果があるのかを
FNO側は検証したいようだ。ドバイ、オランダ、チェコなどはまさにその"追抜きの
難しい低速コース"の部類に入るが、メキシコ、アメリカといった追抜きの難しい区間
と追抜きに適したロングストレートが同居するコースや、イタリア(今季はイモラ)の
ような中高速テクニカルコースなども含まれ、純粋な高速コース以外での導入効果を検
証したいというFNOの意図が垣間見える。
また、試験導入するデバイスが選手権争いの最終局面で必要以上にレース結果に影響し
ないための配慮か、シーズン終盤戦での導入レ―スは極端に少ない。しかし、今季から
インディアナポリスへと舞台を移す最終戦アメリカGPが今季最後の導入レ―スとい
う点にはFNOの、このデバイスに対する期待が現れていることが見て取れる。
エクストリームブーストは前述のとおり一時的に燃料流量を増やすことにより出力アッ
プを促すデバイスだが、当然その分レース中の燃料消費もブーストを使用した分激しく
なる。つまりブースト導入レ―スはこれまでよりシビアな燃費管理を求められる。各チ
ームはタイヤのマネジメントに加え、燃費のマネジメントも計算しながらレースを戦い
ライバルに勝たなくてはならない。
今季のタイトル争いは言うまでもなく、このデバイスを最もうまく使いこなしたチーム
とドライバーが獲得するだろう。果たしてこの新デバイス『エクストリーム・ブースト』を制してタイトルを獲得するチーム、ドライバーは? 差し当たりシーズン開幕後、最初の導入レ―スは第3戦ドバイだ。 


◇今季は3名のルーキードライバーが参戦!
             3rdシーズンのNeXX1年生はどこまでやれるか!?

今季は3名のルーキードライバーが参戦するNeXXだが、果たして今季の1年生ドラ
イバーはNeXXでどれだけ活躍できるだろうか。
1stシーズンは『NeXX1年生』という意味では参戦全ドライバーが1年生状態だ
ったが、そんな中でもトップフォーミュラルーキーという意味ではスポット出走したド
ライバーも含め14名がトップフォーミュラ初体験だった。そんな中で当時マーキュリ
ーに在籍したカーティス・マルケーナス、そしてロムニ・ダキアに所属のゾルタン・ゲ
ラがそれぞれ1勝をあげ、SLOのサントス・フィリオがPP1回表彰台2回と活躍し
た。昨季2ndシーズンは新規参戦が3チームあり、アントネッティへ移籍したのアレ
ンザンダー・ロッソ以外はNeXX初体験だったが、その中でもトップフォーミュラデ
ビューとなったルーキーはジェストン・バロン、アリエル・ティルクム、カストル・エ
ルドラード、そしてファン・カレッジの4名。この中で最も活躍したのはPP1回表彰
台1回の戦績で"驚異の新人"の異名をとったカレッジだった。
そういった意味で今季3rdシーズン、F1やインディなどのトップフォーミュラ未体
験ドライバーはメロディ・パトリシア・ノーマン1名だけだ。他の2名は1シーズン以
上のF1出走経験がある。しかし3名のルーキーで最も年長なのは25歳のティモシー
・ルーツェンで、3名ともが20代前半の若者だ。マルケーナスやゲラ、カレッジとい
った面々が活躍した一方で、目立った船籍を残せずフェードアウトしたルーキーも多い。
果たして今季NeXXデビューの3名は、インパクトをのこせるのだろうか。

No.55 メロディ・パトリシア・ノーマン(USA・AUT) 24歳

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幼いころ父親に連れられて観戦したインディ500に衝撃を受け、レース界に足を踏み
入れたノーマン。10歳からはじめたカートではIKFのグランドナショナル王者を2
度獲得し、その後カナダF4でもシリーズチャンピオンに輝く。その後学業に専念する
ため3年間レース活動を中断するが、4年前に活動再開するやフォーミュラ・リージョ
ナル・アメリカで2年間で7勝をあげ、昨季インディライツでも3勝をあげる活躍を見
せた。
今季は地元アメリカのインディカーからもオファーを受けていたが、最終的にNeXX
進出を選択したノーマン。デイ〇・コ〇ン・レーシングとレイ〇ール・レターマ〇・ラ
〇ガン・レーシングという名門からオファーを受けていたが、大学で環境学とサステナ
ビリティ学を学んだ彼女は、未だに環境対策面で目立った動きを見せない母国のカテゴ
リではなくNeXXを選んだのだ。
彼女のドライビングの特徴は、スムーズなスロットルワークと修正の少ないステアリン
グワーク。そしてそれに由来するタイヤ使いの巧さだ。下位カテゴリでは他のドライバ
ー達がタイヤ交換を余儀なくされるようなレースを、無交換で走り切り優勝したレース
が何度もあり、無駄のないライン取りと修正の少ないステアリングワークからついたあ
だ名は"マエストラ"。
ノーマンが選んだプルトン「レラ+カムイ」ののパッケージは、そんな彼女のドライビ
ングスタイルにはうってつけではないだろうか? レラシャシーのクセを掴みさえすれ
ば、彼女の流れるような走りが見られるだろう。

No.28 ベルナルド・"バッドアス"・バーガー(AUT) 23歳

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バーガーは1昨年の終盤戦にF1デビュー、後述するティモシー・ルーツェンとは同じ
アロ〇ズでチームメイトとして昨季1年を戦った。
オーストリアはチロル州ベルグル出身のバーガー。ベルグル村にモーターレーシングの
環境はなかったが、村で2人だけ週末にヒルクライムやラリーをやっている人物がおり
その車を組み上げる作業などを見ているうちにレースに興味を持ち始める。
それからは2輪をメインに小さなレースイベントに出場していたが、友人から「俺のフ
ォード・エスコートでレースに出てみれば?」と話しを持ちかけられ、人生で初めて出
場したピットブル・リンクでの4輪のレースに優勝してしまう。「初めて出場した4輪
のレースで、地元で連戦連勝の男に勝っちゃったんだ。奇跡が起きたんだよ。」と笑っ
て話すバーガーだが、その後は本格的にレースの道に進み始める。
その後参戦したドイツF3では初年度に年間3位となり、この時点でバーガーは数多く
のレース関係者の目に留まる存在になった。
バーガーのドライビングの特徴は、なんといっても高速コースでの外連味の無い走り。
無類のスピード狂である彼は昨年F1日本GPで、舞台である鈴鹿サーキットの名物コ
ーナー「130R」を唯一フルスロットルで駆け抜けたドライバーだという。タイプ的
には昨季マルドゥークで走ったヴィル・リヴィエールやジャッキー・グーデリアンのよ
うな、ファイタータイプのドライバーだと言っていい。しかし、それゆえタイヤや燃費
などのマネジメントにはやや難ありか。今季からはエクストリーム・ブーストの限定導
入レースもあり、そういったレースでタイヤ・燃費のマネジメントをしながらどう走る
かが注目だ。天性のスピードを持つバーガー、今季は戦闘力の低いマシンで苦戦を強い
られそうだが、思い切りのよい走りには注目だ。
ちなみに彼の登録名『バッドアス・バーガー』の"バッドアス"は、英語で"悪ガキ"のこ
と。これは無類のいたずら好きであるバーガーにつけられたあだ名で、本人が気に入っ
てしまい登録名にしたもので、本名は『ベルナルド・バーガー』である。

No.19 ティモシー・ルーツェン(BEL) 25歳

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昨季F1〇ロウズチームでバーガーとチームメイトとして走ったルーツェン。ルーツェ
ンはバーガーより2年先にF1デビューを果たしており、昨季はNeXXでも使用され
るイモラで行われたF1サンマリノGPで2位表彰台に上がっている。
ベルギーはブリュッセル出身のルーツェンは、ベネルクス・フォーミュラ・フォード1
600で18戦15勝と、圧倒的な戦績を残して本格的にF1の下位カテゴリへ進出し
たドライバーだ。その後欧州F3では3勝をあげ年間2位となり、F2では2年間で5
勝をあげランキングも2位、3位と活躍しする。
F1に昇格してからは3シーズンをアロウ〇で過ごし、中堅以下にありながら3シーズ
ンで7度の入賞。昨季は前述のとおり2位表彰台に上がるなど活躍し、F1でも将来を
嘱望されていた。
しかしその〇ロウズが昨季いっぱいでF1撤退を発表し、他チームのシートにも既に空
きがなかったことからNeXXに転戦。ガジャックチームに加入した。
ルーツェンの走りは"堅実で速い"、これに尽きる。F1で3シーズン戦いリタイヤは1
2回と非常に少ない。2シーズン目はトラブルも多く8度のリタイヤを喫したが、昨季
は4回、デビューイヤーは最も少なく2回と抜群の安定感がウリだ。それもただただ慎
重に走っているわけではなく、スキあらば一つでも前へという姿勢も崩さない。
普段は物静かで穏やかな笑みを浮かべる好青年も走りはアグレッシブで、雨のレースで
も速さを見せる。
今季ガジャックからデビューとなるが、バーガー同様戦闘力の低いマシンで苦戦を強い
られることは免れないだろう。しかし雨での速さはルーツェンの大きな武器、降雨のレ
ースでは彼の速さのいったんを見られるかもしれない。

3名ともいずれ劣らぬ経歴の持ち主で、すぐにでも活躍しておかしくないタレントだ。
しかしマシンの戦闘力面ではピジョンエンジンの伸び悩みから苦戦を強いられている2
チームに所属するバーガー、ルーツェンの二人は苦戦が予想される。一方でマシンの面
では今季躍進が期待されるプルトンにあって、女性ドライバーがどこまでやれるのかと
いう面でノーマンの実力は未知数だ。
今後のNeXXの将来を背負ってゆくかもしれない若い力の活躍に、注目しながら今季
の選手権を楽しもう。


さて、開幕まであとわずかとなったNeXX3rdシーズン。既存チームの体制強化や
2年生チームの躍進、そしてルーキーの活躍など見どころ満載だ。また先述のとおり今
季は『エクストリーム・ブースト』というデバイスが試験的に導入され、選手権を盛り
上げるファクターとして注目されている。最後に今季の全18戦のスケジュールを改め
て振り返って今号の締めくくりとしたい。


 開幕戦 オーストラリアGP  サーファーズパラダイス市街地 25tn
 第2戦 インドネシアGP   セントール          27tn
      <ポール・リカール合同テスト>
 第3戦 ドバイGP      ドバイ・オートドローム    24tn ※EB
 第4戦 ブラジルGP     サンパウロ市街地       27tn
 第5戦 メキシコGP     エルマノス・ロドリゲス    25tn ※EB
      <エストリル合同テスト>
 第6戦 イギリスGP     ブランズハッチ        24tn
 第7戦 フランスGP     ポール・リカール       23tn
 第8戦 イタリアGP     イモラ            27tn ※EB
 第9戦 オランダGP     TT・アッセン        26tn ※EB
第10戦 スウェーデンGP   アンデルストープ       25tn
第11戦 チェコGP      ブルノ            24tn ※EB
      <ホッケンハイム合同テスト>
第12戦 ルーマニアGP    ブカレストリンク       25tn 
第13戦 アゼルバイジャンGP バクー市街地         22tn
第14戦 タイGP       チャーン           25tn
第15戦 マカオGP      ギア市街地          25tn
第16戦 日本GP       小樽市街地          28tn
第17戦 カナダGP      エキシビジョンプレイス市街地 28tn
第18戦 アメリカGP     インディアナポリスGPコース 26tn ※EB

※EB=エクストリーム・ブースト対象レース

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今季も開幕戦はサーファーズパラダイス。開幕戦開催限定の5年契約
だが、すでにファンや関係者の間では「開幕戦=サーファーズパラダ
イス」の認識が浸透している。


今季はイタリアGPがイモラでの開催、そして最終戦アメリカGPの舞台がインディア
ナポリスへと移るが、カレンダーの構成は基本的に昨季と変わりなし。開幕の舞台は3
年連続で南半球、オーストラリアのサーファーズパラダイスだ。新デバイスの試験導入
もあり、昨季以上に混戦模様となるであろう3rdシーズンの開幕まではもう少しの辛
抱だ。では次回はオーストラリアGPでお会いしよう。
今季もどうぞお楽しみください!!    

 

 

NeXX3rdシーズン 新設補正値項目

今回は3rdシーズンを迎えるにあたって、各ドライバーに新設した能力値
「ブロック」「危機回避」について公開します☆

ブロック・・・バトル判定時、前を走るマシンが判定値にプラスできます。
       ブロックの上手い下手を表す補正値です。0~2で設定します。

危機回避・・・走行、バトル双方の判定時に、アクシデント系の目が出た際
       そのアクシデントを回避できるかの目安にする値です。
       A、B、Cの3段階で設定し、1Dを振りそれぞれの基準値を   
       出た目が上回れば、アクシデント回避となります。

       ※基準値 A=3 B=4 C=5

 

                     ブロック  危機回避
ニコ・ラムダ                  1     B
ミシェル・ボナパルト              1     B

アレックス・バトラー              1     B
アリエル・ティルクム              0     C

カーティス・マルケーナス            0     A
ジェストン・バロン               1     B

日向 俊郎                   2     B
ルドルフ・マイネ                1     C

ジョン"ブル"・チャップマン           0     A
アレン・バーンズ                1     B

トゥーリ・ヴィックス              0     B
メロディ・パトリシア・ノーマン         0     C

ミケーネ・ポルボローネ             0     B
スティラノ・シエナ               0     C

デイヴィス・ファング              1     C
ジョリー・セプター               1     B

ジャッキー・グーデリアン            0     B
バッドアス・バーガー              0     C

宋 昇龍                    0     B
アレオ・ファーシマス              1     C

リー・ラスムッセン              1     C
ミック・ハイデンフェルド            1     B

アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ      2     B
アンドレアス・サントス・フィリオ        0     B

アレンザンダー・ロッソ             1     C
ファン・カレッジ                1     C

ビル・リヴィエール               2     A
ゾルタン・ゲラ                 1     B

セドリック・タンデイ              0     C
ティモシー・ルーツェン             1     C