☆ぽんつかのあたまんなか☆

◆ぽんつかの妄想から生まれた架空のレースカテゴリ  ・現代のF1に限界を感じたぽんつかが、F1でもない、インディでもない   フォーミュラeでもない架空のカテゴリを構想☆  ・独自開発による『すごろく式PC上ボードゲーム』としてレースを展開☆  ・それをただただ何シーズンもプレイしてセカイを構築してゆくだけの   旧究極の一人遊び☆  そのプレイ記事、レース経過・結果、シーズン総括などを載せてゆく。  それだけ!!(byケロちゃん)

Formula NeXXtream 2ndシーズン・17

『Formula NeXXtream 2nd』
□第17戦 カナダ エキシビジョンプレイス市街地

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 1周:2.82km
 特性:「低速」「市街地」
 ターン数:28(112周)

初年度に続き大混戦となった2ndシーズンの選手権も残すところあと2戦。アジ
アラウンドが終了し、NeXXはいよいよ最終ラウンドである北米決戦へと雪崩こ
む。大詰めを迎えた選手権第17戦の舞台はカナダ、トロントのエキシビジョンプ
レイス。五大湖の一つオンタリオ湖岸に位置するコンベンション施設の敷地に敷設
されるストリートコースだ。今季は第16戦日本GPが小樽市街地での開催となっ
たため、第15戦マカオから最終戦ロングビーチまで最後の4戦がすべて市街地戦
となったNeXX。その中でもこのエキシビジョンプレイスは異才を放つコースだ。
約80万平方メートルの敷地にさまざまな施設が点在し、コースは周囲の幹線道路
を含み敷地内の施設の間を縫うように敷設。北米最高峰のモータースポーツ、イン
ディカーでも使用されるレイアウトは、1周2.82kmと3kmに満たないスー
パーショートトラック。これを実に118周する。
コースは2本のストレートと11個のコーナーで構成される。オンタリオ湖岸側の
『レイクショア・ブルバード』は約800mのミドルストレートだが、ホームスト
レートは400mに満たない超ショートストレートだ。他各セクションは先述の通
りコンベンション施設の建物の間を文字通り縫うように敷設されているため、コー
ナーとコーナーの間隔が短く、コース幅も狭いためオーバーテイクは困難。『レイ
クショア・ブルバード』とストレートエンドのターン3が唯一の抜きどころだが、
全体としての速度域が低いためストレートで追抜きの為のスピードに乗せられず、
スリップに入れないままターン3を迎えてしまうことが多い。路面状態もバンピー
でダスティ、おまけにエスケープゾーンも少なく一つのミスが命取りになる難コー
スである。
更に秋のトロントは涼しく過ごしやすい気候であるものの、乾燥したり雨が降った
りを繰り返す気まぐれな空模様。ただでさえ追抜きの難しいコースで、雨など降ろ
うものなら大混戦は必至。ましてやドライバーズタイトル争いはバトラーが、僅か
1ポイント差でラムダを上回るという大接戦の状態だ。最終戦アメリカでの完全決
着を前に、どんなレースが展開されるのか?


<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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セッション別リザルト↓↓↓

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予選落ち(DNQ)↓↓↓

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PP:ゾルタン:ゲラ(ルムニ・ダキア
高く澄んだ抜けるような青空、予選セッションは終始快晴の空のもと行われた。ポ
ールポジションはロムニ・ダキアのゲラが獲得、終盤戦に入り大きく調子を上げて
きたゲラ、これがNeXX初のPP獲得だ。そしてフロントロー2番手には地元カ
ナダの雄、リヴィエールがつける。選手権を争うラムダが3番手につけ、こちらも
終盤にきて復調してきたロッソが4番手に並んだ。5番手には宋、7番手には日向
8番手シエナと市街地が得意な面々も好位置につける。6番手デ・ランジェリスは
今季ベストグリッドだ。
そして今季でNeXXを離脱するもう一人のカナダ人、リンドホルムが12番手に
つけたが選手権を争うもう一人、ポイントリーダーのバトラーはリンドホルムの隣
11番手に埋もれた。抜きにくいこのコースでのこの予選順位は致命的、バトラー
はどのようにレースを運ぶのだろうか? また後半戦は大スランプに見舞われてい
るファングも14弾手に沈む。本来市街地は大得意なはずだが、低速コースが苦手
なマシンパッケージに今回も手を焼いた様子だ。日本GPで2勝目をあげたセプタ
ーも17番手と低迷、来季のアントネッティのシートを射止めたカレッジも、チー
ムの地元である最終戦を前に20番手に沈む。そして明らかにストリートコースで
パフォーマンスの悪いボナパルトは、今回も21番手に沈んだ。
今回の予選不通過4台の中に、なんとランキング3位のラスムッセンがいた。ラス
ムッセンはタイムアタック中にマシンをクラッシュさせてしまい、修復が間に合わ
ず予選落ちとなってしまった。今季は一貫してフラストレーションの溜まるシ―ズ
ンだったに違いない。他はプルトン勢が2台揃って予選落ち、そしてこちらも地元
での最終戦を控えた日系アメリカ人ドライバー、カジワラは今季7度目の予選落ち。
来季のシートも決まっておらず、最終戦での奮起が期待される。


<決勝レース>
今年のカナダGPは終始快晴、決勝も雲一つない青空のもと行われた。気温、路温
ともに高くはなかったが、荒れた路面とツイスティなコースのためヴァシュロン勢
は殆どがハードを選択。各チームとも2ストップは必須と見ており、ユーズドハー
ドを1スティント目に持ってくるドライバーが多かった。一方でヨコスカ勢は多く
が新品ソフトをチョイス、ソフト2、ハード1での2ストップ作戦をチョイスした。

<タイヤチョイス>
◆HARD
<ヴァシュロン>      <ヨコスカ>
M.ボナパルト      J.チャップマン 
K.マルケーナス     S.シエナ
M.ポルボローネ     
Z.ゲラ 
A.ファーシマス
M.ハイデンフェルド      
A.ラ・ポルタ          
A.フィリオ       
A.ロッソ       
D.リンドホルム
B.リヴィエール 
J.グーデリアン
C.タンデイ 
J.カレッジ   

   
◆SOFT
<ヴァシュロン>      <ヨコスカ>
N.ラムダ         A.バーンズ
A.バトラー        J.バロン
              日向 俊郎
              F.デ・ランジェリス
              D.ファング
              L.ソリス
              宋 昇龍
              J.セプター

=ユーズドタイヤ

スタートではPPのゲラが若干もたついた。これに2番手のリヴィエールが並びか
けるがゲラは抜かせまいとアウト側にリヴィエールを押しやる。そのインを突いた
のが3番手スタートのラムダ。前の2台を1コーナーでかわしてトップに立ち、以
下2番手にリヴィエール、3番手ゲラと続く。中団では11番手に沈んだバトラー^
が良いスタートを決め9番手に浮上していた。

トップに立ったラムダはソフトタイヤでのスタート。ロケットスタートでトップに
立ち、とにかく逃げてバトラーとのマージンを築く作戦だ。更に2番手、3番手に
続くリヴィエールとゲラはともにユーズドハードでラムダを覆うことができない。
そしてスタートでポジションを上げ4番手にいた宋が、ここでゲラをかわして3番
手に上がる。ヨコスカ勢の宋はソフトタイヤでのスタートだ。ゲラはさらにロッソ
にもかわされ5番手まで後退する。

ラムダは快調にトップを征き、続くリヴィエールとのマージンはどんどん拡大して
ゆく。リヴィエールは逆に3番手に上がった宋に、後ろをつつかれる。また一時5
番手に後退したゲラは3ターン目にロッソをかわし4番手復帰、ロッソは後ろの日
向に抜かれ6番手後退と、中段では目まぐるしく順位が入れ替わる。
4ターン目には日向がゲラをかわして4番手浮上、そしてこの時点で早くも11番
手スタートのバトラーはロッソをかわし6番手まで浮上していた。中団ではユーズ
ドハードのロッソがやや苦戦気味。

一方フレッシュソフトでスタートしたラムダは、後方の混戦をよそに快調に飛ばし
後ろとのマージンをぐんぐん拡大してゆく。バトラーは5ターン目にはゲラをかわ
して5番手に浮上。そしてその前をゆく日向がパンクチャに見舞われペースダウン
するや、あっという間にオーバーテイク。バトラーはこの時点で4番手に浮上して
いた。序盤から猛烈なペースで逃げるラムダを、猛烈なペースで追いかけるバトラ
ー。しかしここで後方のマシンにトラブル発生。大混雑の中段11番手争いのグル
ープで多重クラッシュ。ファング、ポルボローネ、リンドホルム、グーデリアン
ソリスの5台がストレートエンドのターン3で絡み合う。この事故によりコースに
はセーフティカーが出動、ここまで大きなリードを築いていたラムダのマージンが
一瞬にして0になった。

★5ターン終了時のトップ10
 1.ニコ・ラムダ
 2.宋 昇龍
 3.ビル・リヴィエール
 4.アレックス・バトラー
 5.日向 俊郎
 6.フェリオ・デ・ランジェリス
 7.ゾルタン・ゲラ
 8.アレンザンダー・ロッソ
 9.アレン・バーンズ
10.スティラノ・シエナ

ピットオープンの7ターン目、トップのラムダがピットイン。新品ハードにスイッ
チしてコース復帰してゆく。しかし他は殆どがステイアウト、タイヤにダメージを
負っていた日向とデ・ランジェリスはともに、このタイミングでユーズドハードに
交換していったが、他はヴァシュロン勢のほとんどがハード勢、そしてヨコスカの
ソフト勢は交換のタイミングが少し早いためほとんどがステイアウトした。バトラ
ーもこのタイミングで入らず3番手浮上、オーバーカット狙いだ。

リスタートは8ターン目、トップに立った宋が先導し混乱なく進む。隊列はトップ
が宋、2番手にリヴィエール、3番手にバトラー、そしてタイヤ交換に入ったラム
ダは4番手にいた。ソフトスタートの宋だがさすがのヨコスカタイヤ、9ターン目
に入ってもトップをキープしいまだステイアウト。そして後方3番手のバトラーが
2番手のリヴィエールをここでかわしにかかる。バトラー11番手スタートから早
くも2番手に浮上。さらにバトラーはさすがにタイヤが限界の宋に仕掛けトップに
立つ。しかしバトラーはこの直後にピットストップを控えている。直接の敵である
ラムダは4番手、さてどうなる?

中段でトラブル発生。リナルディのマシンが後方から白煙をあげ、マシンをエス
ープに入れてしまった。8番手スタートのシエナエンジンブローでリタイヤ、予
選での速さには定評のあるシエナだったが、どうも決勝ではツキがない。
10ターン目にはようやくバトラーがピットイン、ライフの長いヨコスカの宋と同
じタイミングでタイヤ交換を済ませる。相変わらずの驚異的なタイヤマネジメント
だ。しかしこの間にトップに立ったラムダは、着々とバトラーとのマージンを築き
始める。

11ターン目、このあたりでユーズドハードスタートの面々が1回目のタイヤ交換
のためピットに入ってくる。4番手のロッソを皮切りにチャップマン、マルケー
ス、カレッジといった中段の面々も続々ピットイン。そんな中ピットに入ってきた
サントス・フィリオが、そのままピットにマシンを止め降りてしまった。ブレーキ
トラブルだった。ルーキーイヤーは大活躍だったサントス・フィリオだが、今季は
ややスランプ気味だ。

12、13ターンに入ってトップのラムダがペースアップ。路温が低くハードの温
まりが悪かったラムダだが、熱が入って来てからは徐々にペースアップ。バトラー
は2番手で追うもマージンは開く一方だ。
15ターンを経過してラムダのペースが落ち着く、充分なマージンを確保したため
ペースを抑えろとの指示がピットから飛んだようだ。それでもバトラーはラムダと
の差を縮めるには至らない。ラムダのレースペースは驚異的だ。後方では3番手と
表彰台圏内を走行していた宋が、ずるずると6番手まで後退。どうやらどこかでミ
スがあったようだ。トップ争いとは違い中段は接近戦、一つのミスが命取りになる
状況だ。

★15ターン終了時のトップ10
 1.ニコ・ラムダ 
 2.アレックス・バトラー
 3.ビル・リヴィエール
 4.アレンザンダー・ロッソ
 5.ジョンブル・チャップマン
 6.宋 昇龍
 7.フェリオ・デ・ランジェリス
 8.日向 俊郎
 9.カーティス・マルケーナス
10.ゾルタン・ゲラ

16ターン目、ここにきてラムダのペースがガクッと落ちた。どうやらタイヤにガ
ケが来たようだ。バトラーは懸命に追撃、僅かながら差を縮める。
タイヤは劣化してきたもののラムダのトップは変わらず、離れた2番手でバトラー
が追う。後ろ3番手リヴィエールから6番手ロッソまでは団子状態、お互いがお互
いをけん制しあう展開だ。
18ターン目にはその中団グループが2回目のピットイン。宋、日向、そしてデ・
ランジェリスが新品ハードに繋いで出てゆく。

そして19ターン目、トップのラムダが最後のピットイン。2スティント目を新品
ハードで走ったラムダは、最後のスティントにユーズドハードを持ってきた。もち
ろん余裕をもってトップでのコース復帰だ。そして対するバトラー陣営はソフトタ
イヤを用意。バトラーは他のヴァシュロン勢が皆ハード2、ソフト1の2ストップ
を選択したのに対しハード1、ソフト2での2ストップ作戦をチョイスしていた。
相変わらずの驚異的なタイヤマネジメントだ。ラムダは中古ハード、そしてバトラ
ーは新品ソフト。マージンは大きいものの最後までわからない。

ここで5番手を走行していたチャップマンが一瞬ガクッとペースを落とす。走行中
にギアが3速にスタックしてしまったが、後方とは接近していなかったためポジシ
ョンを落とすことはなかった。バンピーで荒れた路面は、マシンの細部にも影響を
及ぼしているようだ。
その後方では最後のスティントで新品ハードをチョイスした日向がペースアップ。
ファステストラップをたたき出した日向は、バックストレートで宋をかわし8番手
浮上。前を行くゲラをもまとめてかわさんばかりの勢いで切れ味の良いオーバーテ
イクを見せる。

ドライバーズタイトル争いばかりに目が行きがちだが、ピットブルとマーキュリー
のチームタイトル争いも熾烈。現在ピットブルが26ポイントリードでトップにい
るが、のこり2戦では行方はまだまだ分からない。ピットブルのNo.2ボナパル
トは21番手スタートからの1ストップ作戦。ようやくこの時点で入賞圏が見える
12番手までやってきていたが、一方の22番手スタートマーキュリーのマルケー
ナスはなんとこの時点で6番手にいた。あと1回のピットストップを消化せねばな
らないが、実に15番手アップのビッゲストムーヴ。来季マーキュリー離脱の線が
濃厚なマルケーナス、残り2戦はいい仕事をして終わりたいところだ。対するボナ
パルトはポイント圏まで浮上できるか? レースは残り8ターン、終盤だ。

トップのラムダはもう無理をしない。後ろのバトラーがもう1回ピットストップを
しなければいけないことが分かっているため、リスクを冒す必要がないのだ。対す
るバトラーはここで最後のピットストップ、ユーズドハードから新品ソフトへ交換
しラムダ追撃を図る。これでリヴィエールが2番手に立つが、明らかにペースが違
い追うことができない。土壇場のラムダはここで勝負強さを発揮する。
リヴィエールももう一回ピットストップを残しており、今はいているタイヤももう
限界。序盤からなかなかペースの上がらなかったロッソが、ここにきてリヴィエー
ルをかわして2番手に浮上する。しかしロッソもまだ1回ピットストップを残して
いる。2位以下は混戦模様だ。

2番手のロッソは22ターン目最後のピットストップ、ロッソもラストスティント
はソフトに賭ける。2番手に上がったリヴィエールのタイヤはもう限界、しかし追
いすがるバトラーを要所要所で抑え込み前に行かせない。バトラーはイライラする
展開だ。後方ではチャップマン、マルケーナス、ゲラといったハード勢が続々とピ
ットイン、ソフトへ交換してゆく。
リヴィエールはついに23ターン目にして2度目のピットイン、これでバトラーは
あらためて二番手に浮上。ラムダとの差は大きく開いているがバトラーはソフトタ
イヤ、ハードのラムダに追いつけるか。レースはあと5ターン。

ラムダは既にリスクマネジメントのためクルージングに入っている。バトラーとの
マージンは10、大差ではあるがソフトタイヤのバトラーはわずかながら差をつめ
てくる。しかしバトラーの後ろ3番手のロッソもペースが良い、バトラーよりもピ
ットストップのタイミングを遅らせバトラーに離されずについてゆく。
後ろは4番手日向、5番手ゲラ、6番手リヴィエールと続く。低速テクニカルコー
スが得意な面々だ。

混戦の4番手争いでアクシデント、6番手走行中のリヴィエールがバックストレー
トエンドでハーフスピンを喫してしまう。マシンにダメージはなかったものの、リ
ヴィエールはこれでポジションを2つ落とし、宋の後ろ8番手に後退してしまう。
混線の中でプッシュしすぎたか、リヴィエールには痛いミスだ、
懸命にラムダを追う2番手バトラーだが、ラムダ追撃でタイヤをやや酷使したかこ
こでバトラーのタイヤにガケが。ペースがガクッと落ちてきたところに、バトラー
よりもピットストップを遅らせたロッソが一気に接近。残り2ターンということろ
でなんとロッソがバトラーをかわし2番手に浮上する。バトラーはらしくない戦略
ミスだ。

後方ではマルケーナスにアクシデント。単独スピンで8番手に後退したリヴィエー
ルにマルケーナスが仕掛けるも、リヴィエールのブロックにあい2台は接触。この
接触でリヴィエールは11番手、マルケーナスは14番手まで後退してしまう。自
身のミスで後退してしまい、さらにマルケーナスに仕掛けられたリヴィエールがや
や無理なブロックを仕掛けたようにも見えたが、スチュワードはレーシングアクシ
デントとの判断。お咎めなしとはなったものの、2台は入賞圏外まで転落してしま
った。特にマルケーナスは22番手スタートからポイント圏内まで来ていただけに
残念だ。チームタイトルをまだあきらめていないマーキュリーにとっては、痛いア
クシデント。

2番手争いで前に出たロッソは、バトラーよりも速いペースでラムダを追う。バト
ラーはロッソよりも早くタイヤのガケを迎えてしまい、ロッソとの差もやや離され
る。開幕戦以来勝利のないロッソは猛プッシュでラムダを追うが、ラムダの背中は
マージン9先。のこり2ターンで届く差ではなかった。

結局レースはスタートでトップに立ち、終始一人異次元のペースで後続を突き放し
たラムダが優勝。第9戦以来の4勝目をあげた。
2位は終盤一気のスパートでバトラーをパスしたロッソ、実に今季6度目の表彰台
だ。そしてタイトルを争うバトラーは最後の最後で踏ん張り切れず3位に終わった。
4位以降は日向、ゲラ、チャップマン、宋と続いた。いずれも低速テクニカルコー
スを得意とする面々だ。日向は第11戦チェコでの優勝を含め後半戦6度目の入賞、
初のPPからスタートしたゲラは5位に終わったが、第13戦アゼルバイジャン
ら5戦連続の入賞で好調をアピール。かたや7位の宋は第9戦オランダ以来今季4
度目、久々のポイント獲得だ。そして今回は6位チャップマン、そして8位デ・ラ
ンジェリスとアブラモビッチ勢が今季2度目のW入賞。特にデ・ランジェリスは第
4戦メキシコの4位以来の入賞、苦戦を続けるアブラモビッチチームとしては、来
季にむけてようやくポジティブな結果を得た。
9位には20番手スタートのカレッジ、そして10番手には度重なるアクシデント
で一時は入賞圏外まで転落したリヴィエールが滑り込み入賞。21番手スタートか
ら1ストップ作戦で上位進出を狙っていたボナパルトを、最終ターンで入賞圏外に
追いやっての10位入賞だ。

レース前にポイントランキングで1ポイントラムダをリードしていたバトラーだが、
この結果でランキングのトップは再びラムダに入れ替わった。優勝で191ポイン
トのラムダに対し、なんとか3位でフィニッシュしたバトラーは182ポイントと
9ポイント離された。残すはあと1戦、状況は圧倒的にラムダ有利となった。

       <ラムダ>        <バトラー>
 優勝    191+25=216   182+25=207
 2位    191+18=209   182+18=200
 3位    191+15=206   182+15=197
 4位    191+12=203   182+12=194
 5位    191+10=201   182+10=192
 6位    191+ 8=199   182+ 8=190
 7位    191+ 6=197   182+ 6=188
 8位    191+ 4=195   182+ 4=186
 9位    191+ 2=193   182+ 2=184
10位    191+ 1=192   182+ 1=183

上の表のとおり、このままのポイント数でいけば状況はラムダが圧倒的に有利だ。
何位であろうがラムダはバトラーに先着すれば良いことになる。そしてラムダが仮
に最終戦をノーポイントで追えても、バトラーが6位以下に終わればラムダの王座
が決定するのだ。仮にバトラーが5位でも勝利数の差(ラムダ4勝、バトラー3勝)
でラムダの王座が決定する。
しかし、決勝レースの順位ポイントのみが有効ではないのがNeXX。予選PPで
得られる3ポイント、そしてレースファステストラップの獲得で得られる2ポイン
トも選手権有効ポイントなのだ。仮に最終戦、予選でラムダがPPを獲得すればラ
ムダの優位は揺るぎないものになるだろうが、逆にバトラーがPPを獲得すれば状
況は変わってくる。

 ※バトラーがPP獲得で3ポイント加算した場合。
       <ラムダ>        <バトラー>
 優勝    191+25=216   185+25=210
 2位    191+18=209   185+18=203
 3位    191+15=206   185+15=200
 4位    191+12=203   185+12=197
 5位    191+10=201   185+10=195
 6位    191+ 8=199   185+ 8=193
 7位    191+ 6=197   185+ 6=191
 8位    191+ 4=195   185+ 4=189
 9位    191+ 2=193   185+ 2=187
10位    191+ 1=192   185+ 1=186

ラムダが何位であれバトラーに先着すれば良いという条件は変わらないが、バトラ
ーがラムダの前でフィニッシュした際の可能性は僅かだがは変わってくる。さらに
これでバトラーがレースファステストを獲得しようものなら、バトラーには事実上
現在のポイントよりも5ポイント加算されることになり、逆転王座の可能性は充分
あることになる。
昨季はバトラーがこの時点で20ポイントのリード。圧倒的有利な状況で最終戦
臨んだバトラーがスタート直後にまさかのスピンアウトでリタイヤ、という予想外
の展開となったが、20ポイントのビハインドを挽回しなければならないラムダも
レース中にミスを犯し単独スピン。結局10ポイント届かずバトラーが王者となっ
た。しかし今季は逆にラムダが10ポイントリードする展開、そしてPPポイント
の他にFLポイントも有効ポイントに換算される今季。昨季以上に最後の最後まで
タイトルの行方は読めない状況だ。

一方でチームタイトル争いはピットブル272ポイントに対しマーキュリーが23
6ポイント、その差は36ポイントだ。逆転不可能な数字ではないが、互いの2n
dドライバーの戦績を考えたときに、状況は圧倒的にピットブル有利だろう。マー
キュリーの逆転の可能性を考えると、ピットブルが2台ともノーポイントでレース
を終えるようなことがない限り難しいと言わざるを得ない。
しかしチームタイトルもまだ決まったわけではない。極端な話だがバトラーがPP
そしてFLを獲得して完全優勝し、かつマルケーナスが6位でフィニッシュ、そし
てピットブル勢が2台ともノーポイントに終わればあるいは・・・ しかしマーキ
ュリーがチームタイトルを獲得する条件を考えると、こういう想定の話になってき
てしまう。

いずれにせよ最終戦はピットブルとマーキュリーの総力戦になるだろう。昨季以上
に激しい最終戦になること間違いなしだ。


最終リザルト↓↓↓

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Winner:ニコ・ラムダ(ピットブル)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャラーランキング↓↓↓

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さあ泣いても笑っても2ndシーズンも残り1戦。最終戦の舞台は北米大陸を大き
く南下し、東海岸はカリフォルニアのロングビーチで行われるアメリカGPだ。昨
季以上に大接戦で最終戦を迎えたチャンピオンシップ、はたしてNeXXの第2代
王者は連覇のバトラーか、初戴冠のラムダか? こうご期待!!