☆ぽんつかのあたまんなか☆

◆ぽんつかの妄想から生まれた架空のレースカテゴリ  ・現代のF1に限界を感じたぽんつかが、F1でもない、インディでもない   フォーミュラeでもない架空のカテゴリを構想☆  ・独自開発による『すごろく式PC上ボードゲーム』としてレースを展開☆  ・それをただただ何シーズンもプレイしてセカイを構築してゆくだけの   旧究極の一人遊び☆  そのプレイ記事、レース経過・結果、シーズン総括などを載せてゆく。  それだけ!!(byケロちゃん)

Formula NeXXtream 1stシーズン・10

『Formula NeXXtream』

□第10戦 スウェーデン アンデルストープ・サーキット

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 1周:4.03km
 特性:「低速」「常設」
 ターン数:25(76周) 

前回イタリアでカレンダーの半分を消化したF-NeXXは
第10戦スウェーデンで折り返しを迎える。ここから後半戦スタートだ。
後半戦最初の舞台となるのは、アンデルストープ・サーキットだ。
1968年開業と歴史は古く、73~78年にはF1も開催されたが、
地元出身のドライバー、ロニー・ピーターソンのイタリアGPでの死亡事故を受け、
以来F1の開催はなく、90年のロードレース世界選手権がこのサーキットでの
最後のレースとなっている。しかし昨今のスウェーデン人ドライバーの活躍や
今回のF-NeXX設立とノルディックチームの立ち上げなど、
スウェーデンを取り巻くレース事情の変化から、サーキットに改修を加え
F-NeXX誘致を政府が後押し。今回のGP開催に至った。
1周4kmちょっとのショートコースは、30年近くもの間ほぼ放置されて
きたが、今回のGP開催に向け舗装をすべてやり直し、
ロングストレートエンドと、大きく90度回り込むカーブの侵入に
あらたにシケインを設置。さらに70年代の開催当時とスタート位置を変更し、
コース上で最も長い直線をホームストレートとした。
旋回区間が多く最高速に乗りにくいため、追抜きの難しい
いわゆる『ミッキーマウス・サーキット』。
アンデルストープの静かな森に、エキゾーストノートが響き渡る。


<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:アレックス・バトラー(マーキュリー)

北欧スウェーデンでも7月は夏。
とはいっても、この時期の一日の最高気温の平均は20度前後。
20度を下回った予選当日は、ハードタイヤに熱を入れることができず、
全チーム全車ソフトタイヤで予選に臨む異例の展開となる。
ポールポジションはなんと2戦連続、今季3度目となるバトラーが獲得。
チームメイトのマルケーナスも3番手につけ、チームタイトルを
争うマーキュリーとしても願ったりかなったりの予選結果だ。
そして2番手にはなんと、今季ベストグリッドのカブロン。
4番手にはロムニ・ダキアのゲラと、低速コースを得意とするプジョー勢が健闘する。
さらに5、7番手にはSLOの2台、そして6、8番手はノルディックの2台と続き、
マイネ10番手、ラムダ11番手のレッドブル勢は、またも予選で
出遅れる形となった。また、低速テクニカルコースが相性のいいパッケージの
トライアンフ日向は、期待されたが13番手と振るわず。
また超高速パッケ―ジのファングはマシンの挙動とトルク不足に大苦戦。
なんと予選21番手に沈んだ。また、アタックラップで失敗した
セプターも22番手と後方に沈んだ。
前戦で今季2度目の出場停止処分をうけたファーシマスに代わり、
ロムニ・ダキアは代役に再びオランダ人ケビン・クライングを起用。
今回は2戦出場停止のため、クライングは次回の第11戦チェコもステアリングを握る。


<決勝レース>
実に30年ぶりの世界選手権開催となるアンデルストープ。
久々の世界選手権開催にサーキットは華やかな雰囲気に包まれた。
しかしレースは、セーフティカーが3度も出動する波乱の展開となる。

アクシデントはまずスタート直後に発生。6番手スタートでやや立ち遅れた
ラスムッセンが、先行するSLOの2台の間に割って入り接触
コース上にパーツが飛びセーフティカーが出動する。5番手スタートのフィリオは
この事故でウィングをとばしてしまい16番手に後退。
ラポルタもボディカウルにダメージを受ける。そしてラスムッセンはリスタート後、
事故の原因を作ったとして10秒ストップのペナルティを受けてしまう。

PPスタートだったがレースペースの上がらないバトラーは、
5tn目には一時4位に転落。カブロン、マルケーナス、リンドホルムとの
接近戦となった上位陣は混戦の様相を呈していた。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.カーティス・マルケーナス
 2.アレンザンダー・カブロン
 3.デイヴィス・リンドホルム
 4.アレックス・バトラー
 5.ジョリー・セプター
 6.アレンザンダー・ロッソ
 7.ルドルフ・マイネ
 8.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 9.ケリー・ラスムッセン
10.ニコ・ラムダ

7、8tn目にミシュランのソフト勢が1回目のピットストップを
済ませると、トップにはチェルシーのロッソがいた。
ミシュラン勢に比べタイヤのもちが良いヨコハマ勢のロッソは、
セーフティカー出動のタイミングにタイヤを温存し、
ソフトタイヤのみでつなぎ走り切る作戦を立てていた。

さらに7tn目にはセプターとヴァッセルが接触し双方リタイヤ。
スタートの事故でマシンバランスに異常をきたしたフィリオも
このターンでリタイヤしてしまった。さらに同tnにファングもリタイヤ。
突然ピットインしてきたファングは、特にトラブルもないのにおもむろに
マシンをガレージに入れ、困惑するクルーをよそにマシンを降りてリタイヤした。
超高速パッケージのため低速コースが苦手のクラークソンのマシン、
予選から全くと言っていいほど戦闘力を発揮できなかったマシンに対し、
モチベーションを失っての自主的なリタイヤだった。
怒り狂ったオーナーのJ.クラークソンはファングに罰金2万ポンドを言い渡した。

ソフトタイヤを10tn引っ張ったロッソは11tn目にようやくピットイン。
予選で使用したユーズドソフトでコースに出る。この時点でトップはマルケーナス、
2番手バトラーとマーキュリーの1-2体制になる。
しかしマルケーナスは13tn目にハードへチェンジ、バトラーは14ターン目に
ソフトへチェンジし、ロッソは再びトップに立つ。
優勝争いは事実上ロッソとマーキュリーの2台、そしてプジョー勢で
一人気を吐くカブロンの4台に絞られた

<15ターン終了時のトップ10>
 1.アレンザンダー・ロッソ
 2.アレックス・バトラー
 3.アレンザンダー・カブロン
 4.カーティス・マルケーナス
 5.日向 俊郎
 6.デイヴィス・リンドホルム
 7.ルドルフ・マイネ
 8.ケリー・ラスムッセン
 9.ゾルタン・ゲラ
10.アレン・バーンズ

ロッソは17tn目に、ソフトに交換したバトラーにかわされ2番手に後退。
3セット目のソフトへの交換を図るが、なんとこのタイミングで
本日2度目のセーフティカー出動。5番手争いの中での多重クラッシュ。
これによりマイネ、リンドホルム、マルケーナスと、チームタイトルを争う
3チームのNo.2ドライバー3人がそろって消えた。またこの3台の前
5番手を走行していた日向もリタイヤ。日向のブロックが多重事故を引き起こした
として、のち罰金のペナルティが課された。
ロッソはこのタイミングで最後のタイヤ交換を果たす。
翻ってバトラーは、セーフティカー明けにもう一度タイヤ交換をしなければいけない。
ロッソに勝機が見えはじめる。

しかし22tn目、ラスムッセンとゲラが接触し本日3度目のセーフティカー。
選手権を争うラスムッセンは、この事故でなんとレース失格の裁定を受ける。
バトラーが優勝争いを展開するなか、痛いノーポイントとなってしまった。
タイヤを温存でき、マージンも0となった2番手バトラーがロッソにおそいかかる。
さらに後ろには、ロッソ同様ヨコハマタイヤの耐久性を計算し、
ソフトのみでつないだカブロンとバーンズが3番手、4番手まで上がっていた。

最後は2ターンのウルトラショートスティントとなったが、
ロッソがバトラーの追撃をふりきって今季初優勝を飾る。
速さを評価されながらも、トラブルと不運にたたられていたロッソが、
ようやくつかんだ初勝利だった。予選から気温が低く、ハードタイヤでの
レーススピードが確保できなかったこのレース、全チームがソフトタイヤで
予選を戦う異例の事態となったが、レースではセーフティカー出動のタイミングと、
ソフトタイヤのライフが勝敗を分けた。
上位5台のうち実に4台がヨコハマユーザーであった。

ポイントリーダーのバトラーがしぶとく2位、
3位には開幕戦以来の表彰台のカブロン。4位にはバーンズが入り、
なんと5位にはトライアンフのカジワラが入った。これまで2度の10位入賞を
記録したのみだったカジワラだが、マシン特性を活かし粘りの走りで上位入賞。
パートナーの日向がいいレースをしながらリタイヤしただけに、
自身にとってもチームにとってもうれしい5位入賞となった。

表彰台に上がった面々はバトラー以外タイトル争いには
直接絡まない面々だったため、このレースはバトラーの独り勝ち。
バトラーは2位ラスムッセンとのポイント差を43まで広げる。
さらにランキング3~6位が全員リタイヤし、唯一ラムダが7位入賞しただけと、
今回のリザルトはバトラーへの大きな追い風となった。

チームランキングでもマーキュリーが2位ノルディックとの差を
38ポイントと拡げ、ノルディックと3位レッドブルの差は4ポイントと縮まった。
相変わらず予断は許さないがドライバーはバトラー、チームはマーキュリーが
それぞれようやくアタマ一つ抜きん出た格好だ。
しかし選手権はまだ折り返し地点、あと8戦が残っている。
今後のタイトル戦線の展開に注目だ。

最終リザルト↓↓↓

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優勝:アレンザンダー・ロッソ(チェルシー

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓

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唯一の北欧でのレースを終えたF-NeXXは東欧へ向かう。
次回はブルノでのチェコGP。アンデルストープ同様に抜きどころのない
低速テクニカルサーキットでの攻防を、お楽しみに!!!

Formula NeXXtream 1stシーズン・9

『Formula NeXXtream』

□第9戦 イタリア アウトドローモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ

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 1周:4.96km
 特性:「中速」「常設」
 ターン数:27(61周) 
 
イギリスに始まりスペイン、フランスと展開してきた
ヨーロッパウラウンド『西欧』セクションの締めくくりは
ボローニャはイモラでのイタリアGPだ。
舞台となるのは通称「イモラ・サーキット」だが、ここイモラには
『アウトドローモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ』という正式名称がある。
これはフェラーリの創業者であるエンツォ・フェラーリとその愛息で、
若くして病死したアルフレードにちなんで名づけられたものだ。
イモラは言わずと知れたF1サンマリノGPの開催地、
1994年、アイルトン・セナの悲劇的な死亡事故の舞台となった
ことも有名だ。事故以降改修を加えられたサーキットは、
事故のあった1コーナー『タンブレロ』とその次の『ヴィルヌーヴ』を
高速コーナーからシケインへと改修。その結果オーバーテイクポイントが減り
つまらなくなったと言われ、2006年を最後にF1のカレンダーから外れたが、
2007年着工の最後の改修工事により最終シケイン『バリアンテ・バッサ』を
撤去し直線化。さらにピット位置を後方にずらすことにより、
より高速レイアウトのサーキットへと生まれ変わった。
新生イモラでのハイスピードバトルに注目が集まる。
今回は2006年のF1以来となる、久々の世界選手権の開催となる。
なおイタリアGPはこののち5年間、ムジェロとの隔年開催となる予定だ。


<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:アレックス・バトラー(マーキュリー)

新生イモラでの予選、ポールポジションには
このところ予選好調のバトラーがつけた。フロントローには
ランキング5位で追うラスムッセンが並び、中盤に入りいよいよ選手権争いが
激化の様相を呈してきた。さらに3番手には今季ベストグリッドのカブロン、
4番手にモンテローザと、混戦模様の決勝を思わせる布陣となる。
3、4列目にはバーンズ、リンドホルム、セプター、ファングと実力者が続き、
前戦のウィナーマルケーナスは14番手スタートとなった。
マルケーナスを除くマーキュリー、ノルディック勢が順当に上位グリッドをしめ
レッドブル勢の2台はマイネ11番手、ラムダ13番手と中段に沈む。
チームランキング3位のレッドブル勢には、やや苦しい予選となった。


<決勝レース>
スタートで大きな混乱はなかったものの
レースは序盤から脱落者が続出する展開となる。
2tn目にはマイネがスピンアウトしリタイヤ、ラバーグリップの
のりきらない舗装の新しい路面に足元をすくわれた。
さらに日向もペースが上がらず。ギアボックスからのオイル漏れが発覚し
早々にリタイヤとなる。予選20番手と振るわなかった日向、
第6戦イギリスの5位入賞を最後に3戦連続ノーポイントとなってしまった。

先頭はPPから危なげないスタートを切ったバトラー、
選手権で唯一2勝をあげている余裕を感じさせる走りでトップをゆく。
2番手には22ポイント差でバトラーを追うラスムッセン
選手権を争う2人が隊列をひっぱり、以下カブロン、バーンズと
これまで下位に甘んじていた面々が続きレースは中盤へ。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.アレックス・バトラー
 2.ケリー・ラスムッセン
 3.アレンザンダー・カブロン
 4.アレン・バーンズ
 5.ジョリー・セプター
 6.デイヴィス・リンドホルム
 7.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 8.ニコ・ラムダ
 9.カーティス・マルケーナス
10.ピエトロ・モンテローザ

6tn目にはセカンドロースタートのモンテローザが、
電気系トラブルでリタイヤ。序盤ではやくも3台が脱落する。
各チームソフトタイヤを選択したドライバーは7ターン目に1回目のピットストップ。
この時点でトップにはラスムッセンが浮上し、バトラーは2番手に後退。
チームランキングをリードしながら、ドライバー二人とも未勝利だった
ノルディックに初優勝の大きなチャンスがおとずれる。
しかし、チームメイトのリンドホルムは8ターン目、
DRSトラブルが原因でリタイヤを喫してしまう。
また10tn目にはマルケーナスを抜きにかかったカブロンが接触
マルケーナスはそのままリタイヤし、ペナルティをうけたカブロンも
エンジンのミスファイアのため、ピットに入りそのままリタイヤする。

10tn終了時点でトップはラスムッセンにかわり、
1回目のピットストップの時点でバトラーは2位後退。
お互いソフトタイヤスタートだったが、1度目のタイヤ交換で
ラスムッセンはソフト、バトラーはハードをチョイスしており、ラスムッセン
ソフトのグリップアドバンテージを活かしてバトラーとの差を広げる。
おかげで12tn目、2度目のピットストップで再びソフトへチェンジした
ラスムッセンは、1回ストップのバトラーの前でコース復帰。
ポジションを落とすことなくトップでコースに戻る。
レースはラスムッセンが快調に引っ張る形で後半へ入ってゆく。

<15ターン終了時のトップ10>
 1.ケリー・ラスムッセン
 2.アレックス・バトラー
 3.ニコ・ラムダ
 4.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 5.ジョリー・セプター
 6.アレン・バーンズ
 7.アンドレアス・サントス・フィリオ
 8.アレンザンダー・ロッソ
 9.デイヴィス・ファング
10.イワン・ガジャック

中盤以降レースはトップがラスムッセン
2番手バトラー、3番手ラムダで安定。しかしトラブルに終わりなし。
15tn目には燃料圧力低下によりゲラがストップ。
そして18tn目、ファーシマスが追抜きをしかけてきたニニアディスに接触
後続のヴァッセルも巻き込み三つ巴の多重クラッシュを引き起こしてしまう。
3台はそのままリタイヤとなったが、事故の原因を作ったとしてファーシマスには
ペナルティが課された。すでに今季、1戦出場を課されたことのあるファーシマスは、
この事故により第10、11戦の2戦出場停止が言い渡されてしまった。
これによりセーフティカーが出動。本日2度目のコーションとなる。

リスタート後もラスムッセンのペースは衰えず、トップを快走。
2番手のバトラー、3番手のラムダも手出しができない状態。
さらにはSLOの2台、セプターと続いた。そして、後半にソフトタイヤを持ってきた
ファングが、終盤にペースを上げつつあった。
ラスムッセンがやや独走気味の展開も、最後に1回のピットストップを控えていた。
予選でハードを使用したバトラーは、レース前半にソフトを使用、
ユーズドハードにつなぎ、15ターン目には2セット目のハードへの交換を
2終え2ストップでこのまま走り切る作戦。かたや前半にソフト2セットを使用し、
12tn目にユーズドハードにスイッチしたラスムッセンは、
最後にもう一度タイヤ交換をしないとライフがもたない。
ラスムッセンは、バトラーが2ストップなのに対し3ストップ作戦を選択していた。
ラスムッセンが独走する展開のレースも、最後に一波乱ありそうな予感。

23tn目、ラスムッセンは最後のタイヤ交換のためピットイン。
新品ソフトに交換してピットアウトしてゆく。
これにより2ストップのバトラーが、もくろみ通りトップに立つ。
対するラスムッセンは3度目のストップにより4番手まで落ちた。
しかしラスムッセンはここから最後の猛スパート。、
前を行くラポルタ、ラムダ、バトラーはみなハード勢のため着々と先行車を
オーバーテイク、なんと終盤には再び意地でトップを奪い返す。
25tnを終了した段階でトップは再びラスムッセン、2番手にバトラー、
3番手ラムダ、そして4番手にここ数戦絶好調のファングが、
SLO勢をかわして浮上していた。

バトラー、ラムダも最後まで食い下がったが、
結局ソフトタイヤのラスムッセンとのスピード差は如何ともしがたく、
ラスムッセンの先行を許す。最終的にラスムッセンは、2位バトラーに
マージン2差をつけ今季初優勝。チームランキングで首位に立ちながらも
これまで未勝利に終わっていたノルディックに、ついに初優勝をもたらした。
これによりラスムッセンは一気にドライバーズランキング2位に浮上。
前半は伸び悩んだが、一躍選手権の主役に躍り出た。
3位のラムダは、第2戦優勝以来の表彰台登壇。また4位にはファングが
食い込み、こちらも前半苦戦したもののランキング5位に浮上した。

ドライバーズランキングのトップ5は1位バトラー、
2位ラスムッセン、続く3位にセプター、4位マイネ、5位ファング。
安定して速いバトラーに対し、中盤戦に調子を上げてきたラスムッセン
食らいつく格好だ。一方、序盤好調だったマイネはやや後退。
開幕戦ウィナーのセプターも、第2戦以降は1度しか表彰台に上がれていない。
タイトルの行方はバトラーとラスムッセンの争いになっていきそうだがどうか?

チームタイトルの行方はマーキュリー、ノルディック、
そしてレッドブルの3チームに絞られてきた感がある。ここまで
マーキュリー、ノルディックそれぞれNo.1ドライバーの
バトラーとラスムッセンは速さを見せ、選手権をリードしてきた。
一方レッドブルは、エースのラムダがトラブルに祟られポイントを伸ばせていない。
しかし、ここにきてラムダが3位表彰台と復調気配をみた。
この3チームのポイント差は28である。チームタイトルの行方も
最後の最後まで予断を許さない展開が続きそうだ。

最終リザルト↓↓↓

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優勝:ケリー・ラスムッセン(ノルディック)


ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓

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選手権は『西欧』セクションを終え、
次回第10戦は北欧はスウェーデンに進出。かつてF1GPも開催された
オールドコース、アンデルストープよりスウェーデンGPをお送りします。
お楽しみに!!!

Formula NeXXtream 1stシーズン・8

『Formula NeXXtream』

□第8戦 フランス ポール・リカール・サーキット

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 1周:5.79km
 特性:「高速」「常設」
 ターン数:23(52周) 
 備考:1Lap/2tn換算

イギリスから始まったヨーロッパラウンドは、
第12戦のルーマニアまで続く長丁場だが、その中で
西ヨーロッパ地区での開催は第9戦まで。『西欧』セクションは
今回のフランスと、次回のイタリアのあと2戦となった。
フランスGPの舞台は、現代の超高速サーキットとして名をはせる
ポール・リカールだ。ヘルマン・ティルケの手による改修が加えられ
現在の姿になったのは2002年だが、開業は1970年と歴史は古い。
旧レイアウトでも90年まではF1が開催されていた歴史と伝統あるトラックだ。
現在は様々なテストにも使用できるよう、100通りに及ぶ組み合わせが
あるとされるコースレイアウトを使用可能だが、F-NeXXでは
その中でも最もハイスピードなレイアウトを使用する。
改修前のオリジナルレイアウト(70年代にF1で使用したロングバージョン)
と同形状で、有名なバックストレート『ミストラル』は、
途中のシケインを使わない全長1.8kmの直線を使用するのだ。
真夏のプロヴァンスは猛烈な暑さに見舞われることもしばしば。
レースは過酷を極めることが予想された。


<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:アンドレアス・サントス・フィリオ(SLO)

ここポール・リカールはエンジンパワーが物を言うサーキット。
そのためシグナテック+アストンのパッケージの2チーム、レッドブル
クラークソンが有利と見られていたが、予選で好調だったのはBMW勢。
SLOのフィリオがなんと今季初のポールポジションを獲得。
2番手にはセプター、そしてチームメイトのアファルが3番手と大躍進。
10番手にはSLOのもう1台、ラ・ポルタが入り、
トップ10のうち4台をBMW勢が占めた。
他4番手マルケーナス、5番手リンドホルム、7番手バトラーと
スプレンダー勢が続き、アストン勢はラムダ6番手、マイネが9番手。
『高速コースの申し子』ファングに至っては11番手にとどまった。
かたやプジョー勢、カムイ勢は軒並み中段から後方に沈んだがそんな中
『暴れん坊』ファーシマスが8番手、プジョー勢唯一のシングルグリッドと健闘した。


<決勝レース>

レースはスタートで2番手のセプターが飛び出し、
PPのフィリオを抑えてトップに立つ。フィリオは初のPPで
気負ったか、2番手で1コーナーへ。
しかしその直後に1コーナーで接触事故が発生。
バトラー、リンドホルム、マイネ、ラムダの多重接触により
早くもセーフティカーが出動する。
ウイングをとばしたラムダ、バトラーはこの間にピットイン。
ラムダは16番手、バトラーは最後尾まで転落してしまう。
リスタート後のレースはセプターが引っ張り、フィリオ、アファルが追う展開も、
5tn目にはアファルがタイヤ交換のためにピットストップ。
これによりマイネが3番手に浮上する。さらに4番手スタートのマルケーナスが
順位を上げており、7tn目にはさらに2位まで順位を上げる。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.ジョリー・セプター
 2.アンドレアス・サントス・フィリオ
 3.ルドルフ・マイネ
 4.カーティス・マルケーナス
 5.アレオ・ファーシマス
 6.カタル・アファル
 7.コリー・ダナーン
 8.デイヴィス・ファング
 9.ニコ・ラムダ
10.デイヴィス・リンドホルム

順調にトップを行くセプターだったが、9tn目以降やや失速。
ギアトラブルの兆候が見られトップを明け渡してしまう。
そしてそれ以降レースを引っ張ったのが期待の若手マルケーナスだった。
上位陣ではまず6tn目に、スタートでの多重接触の原因を作ったとして、
バトラーにペナルティが課せられる。
レーススチュワードはここ数戦の多重事故多発を重く受け止め、
なんとバトラーには『レース失格』という重い裁定が下る。
さらにそのスタートでの事故でマシンにダメージを負ったラムダが、
マシン起因でのスピンでリンドホルムを巻き込み、
スチュワードからペナルティを言い渡されたのちピットに入りマシンを降りる。
第3戦以降の悪い流れは断ち切れないまま、ラムダも姿を消した。

8tn目、前のターンでタイヤ交換したばかりのフィリオが
タイヤに異物を拾いパンク。これによりPPスタートのフィリオも、
優勝争いからは脱落してゆく。前半10tn消化時点でトップはマルケーナス。
以下2番手セプター、3番手マイネ、4番手にアファルと続き、
5番手にはロムニ・ダキアのファーシマス、以下SLOの2台と続いた。
そして、高速コースでの圧倒的な速さを生かし、ハード→ハードの
1ストップ作戦で上位進出を狙うクラークソンのファングが、8番手につける。
シグナテックシャシーアストンマーチンエンジンのマシン、
そして無類の高速コース好きという最強パッケージのファングが、
ここから怒濤のオーバーテイクショーを見せる。

<15ターン終了時のトップ10>
 1.カーティス・マルケーナス
 2.ジョリー・セプター
 3.デイヴィス・ファング
 4.カタル・アファル
 5.ルドルフ・マイネ
 6.アレオ・ファーシマス
 7.アレンザンダー・ロッソ
 8.アンドレアス・サントス・フィリオ
 9.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
10.ヴィンチェンツォ・ジョバナルディ

レース中盤から気温が上昇し、ミシュラン勢がタイヤライフを気にし始めても、
逆に熱が入ってドライバビリティのよくなったヨコハマ勢のファングは、
ぐんぐんポジションをあげ、なんと15tn終了時には3番手に浮上。
ギアトラブルをかかえ、ペースの上がらないセプターをもかわし、
ついに16tn目には2番手に浮上する。
この時点でトップのマルケーナスとファングにはかなりの差があったが、
ファングは猛プッシュを開始しこの差をぐんぐん縮めにかかる。

レースは途中猛暑とよべるまで気温が上昇するも、終盤にさしかかるにしたがって
雲がかかりはじめ気温、路面温度はやや落ち着きを見せる。
暑さの中のレースとなったが、思いのほかリタイヤ台数は少なく、
トラブルを抱えたセプターも「だましだまし」の走行を続け入賞圏内にとどまる。
低速ギアにトラブルを抱えていたセプターだったが、
高速域での全開区間の多いコースであったことが、粘りの走りを可能にしていた。

終盤に入ったレースはトップをマルケーナスが独走、離れた2位をファングが追走。
そのさらに離れた後ろにはマイネと、上位陣はばらけていたが、
21tn目に突然マルケーナスがペースダウン。
トランスミッションの油圧低下が原因だった。最後の最後に、
マルケーナスのトラブルを察知したファングがさらにペースアップ。
なんとファイナルラップにはテールトゥノーズ状態に持ち込むも、
すんでのところでマルケーナスが守り切り、今季初優勝を飾った。

2位にはファング、離れた3位にはマイネが入り、
15番手スタートのロッソが4位入賞。トラブルを抱えながら粘りの走りを見せた
セプターが5位、アファルも8位とチャイナドラゴンが
第6戦イギリス以来今季二度目のW入賞をはたす。
日本期待の日向は、不向きな高速コースで終盤10位を走行するも、
あと一歩のところでジョバナルディにかわされ入賞を逃した。

ドライバーズランキングはバトラーがリタイヤ、
マイネが3位入賞を果たしたことで、首位バトラーと2位マイネの差は
5ポイントに縮まった。また4、5位に続くノルディック勢がノーポイントに
終わったため、3位セプターとの差が若干開いてしまった。
そして初優勝のマルケーナスは、ラスムッセンと並び5位タイに浮上。
バトラーがノーポイントに終わったことによって、上位6人が
26ポイント差の中におさまる大混戦となった。

チームタイトルはマーキュリーが頭半分抜けた状態。
しかし、2位とのポイント差は18ポイントと僅差で、1レースで逆転可能な
ポイント差。しかもノルディック勢がノーポイントに終わったため
ノルディックとレッドブルが134ポイントで2位タイとなる。
チームタイトル戦線も、ドライバーに負けず劣らずの混戦模様だ。

最終リザルト↓↓↓

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優勝:カーティス・マルケーナス(マーキュリー)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓

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次回第9戦は、イタリアはボローニャへ転戦。
度重なる改修をうけ、中高速テクニカルサーキットとして生まれ変わった
イモラより、イタリアGPをお送りします。お楽しみに!!!

Formula NeXXtream 1stシーズン・7

『Formula NeXXtream』

□第7戦 スペイン モーターランド・アラゴン

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 1周:5.34km
 特性:「中速」「常設」
 ターン数:25(57周) 

ヨーロッパラウンド2戦目、ブリテン島で幕を開けた欧州戦線も
ここからヨーロッパ本土に上陸。スペインはカタルーニャ州ととなりあう
アラゴン州のモーターランド・アラゴンで行われる。
2009年開業の新しいサーキットは、ヘルマン・ティルケの手によるもの。
元F1パイロットのペドロ・デ・ラ・ロサコンサルタントに迎えて建設された
『現代の中速テクニカルサーキット』だ。
いわゆる『ティルケサーキット』らしく、いくつかの直角、鋭角コーナーと
大きく回り込むヘアピンを直線でつなぐ、レイアウトが特徴的で、
タイヤにも厳しいサーキットだ。
初夏のアラゴンはカラッと暑く、まとまった降雨はほとんどない。
そのかわり気温が30度を超える日もあり、タイヤに与える影響が懸念材料だ。
また、開催カテゴリが2輪レースがメインのため、4輪の世界選手権開催は初。
選手権はここまで6戦で6人のウィナーが誕生しており、
初めてのサーキットということもあり、今回も波乱の展開が予想された。


<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:アレックス・バトラー(マーキュリー)

予選では一発の速さをみせたバトラーが今季初のポールポジション
2番手にはインドネシアでの優勝以降トラブル続きのラムダが並ぶ。
また、開幕から7戦中6戦でシングルグリッドを獲得し、
予選の速さには定評のあるグリエコが3番手につけた。
以下4番手にセプター、5番手にはラスムッセン、6番手モンテローザと続く。
一方母国イギリスで速さを見せたファングは15番手、日本期待の日向が19番手。
ポイントリーダーのマイネが23番手と後方からのスタートとなった。
また、前戦で事故の原因を作ったとしてこの1戦のみ出場停止となった
ラ・ポルタに代わり、SLOはインディカーを戦う大ベテランブラジリアン、
コリー・ダナーンとスポット契約。1戦限りの代役として出走となった。

※コリー・ダナーン → モデル:トニー・カナーン


<決勝レース>

レースはこの時期のアラゴンの例にもれず
カラッと晴れ渡った空のもとでのスタートとなる。
絶好のドライコンディションだ。スムーズなスタートを決めた2番手ラムダに対し、
PPスタートのバトラーはややスタートに失敗。2番手に後退する。
しかし後方でアクシデント発生。スタート直後から他車をかき分けるような
ジグザグ走行をした19番手スタートのロッソは、あげく2台と接触
結果マイネ、ヴァッセル、ゲラ、アファルを巻き込む大クラッシュを引き起こし
レースはしょっぱなからセーフティカーが出動する展開となる。
スペインGPはスタート直後に5台が姿を消す、波乱の展開で幕を開けた。

スタート失敗で2番手に後退したバトラーだが、
リスタート後にラムダをオーバーテイク。序盤でトップを奪回する。
3番手にはラスムッセンが続き、出場停止明けのファーシマスが4番手。
開幕戦以降6戦4完走、完走レースは全て入賞で抜群の安定感を見せる
セプターが5番手に続く。そして3番手スタートで決勝レースも期待された
グリエコはしかし、レースペースが上がらず6番手に後退する。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.アレックス・バトラー
 2.ニコ・ラムダ
 3.ケリー・ラスムッセン
 4.アレオ・ファーシマス
 5.ジョリー・セプター
 6.ダニエル・グリエコ
 7.カーティス・マルケーナス
 8.アンドレアスサントス・フィリオ
 9.ピエトロ・モンテローザ
10.アレンザンダー・カブロン

6tn目、トライアンフの1台がストップする。
12番手からのスタートカジワラが、電気系トラブルで停まっていた。
マシンがコース上でストップしたため、再度セーフティカーが出動する。
ユーズドソフトでスタートしたバトラーは、この時点でハードへタイヤ交換し
ピットアウト。一時また2番手に後退するもハードとの相性がいいバトラーが
7tn目にまたもやラムダをオーバーテイクし、改めてトップに返り咲く。
今回はラムダよりバトラーの方がレースペースが速いようだ。
しかも2番手に後退し8tn目にピットインしたラムダは、
こちらもハードにつなぐが、レッドブルのクルーが作業に手間取り、
6番手まで後退してしまう。

レースは10tn終了時点でバトラーがトップ、2番手がラスムッセン
そしてバトラーのチームメイト、マルケーナスが10番手から3番手まで浮上。
さらにファーシマスが4番手に続く。ハードに交換してしばらく
ペースのあがらなかったラムダは、この時点で6番手にいた。
ここからしばらくはアクシデントなくレースは展開してゆく。

バトラーが安定した速さでトップをゆき
やや離された2番手にラスムッセンが続く。そして3番手争いが激化。
ファーシマスとマルケーナスがターンごとにポジションを入れ替える
激しい攻防を展開。
そこにタイヤが温まってきたラムダが加わり、三つ巴の3番手争いが展開される。
その後ろは6番手セプター、7番手にはフィリオ、8番手にグリエコと続き
レースは後半戦へと入ってゆく。

<15ターン終了時点のトップ10>
 1.アレックス・バトラー
 2.ケリー・ラスムッセン
 3.カーティス・マルケーナス
 4.ニコ・ラムダ
 5.アレオ・ファーシマス
 6.ジョリー・セプター
 7.アンドレアスサントス・フィリオ
 8.ダニエル・グリエコ
 9.ヴィンチェンツォ・ジョバナルディ
10.デイヴィス・リンドホルム

16tn目、マルケーナスが2番手ラスムッセンに追いつき、
ついにオーバーテイク。ここでマーキュリーの1-2体制が出来上がり
レースは終盤に突入。19~21tnの間で各チーム最後のタイヤ交換を敢行。
19tn目にピットインのバトラーは一時3番手までポジションを下げるも、
21tn目にマルケーナスとラムダがピットインし、再びトップに返り咲く。

ここからソフトでラストスパートをかけたバトラーが、
一気に後続との差を拡げにかかる。トップはバトラー、2番手はマルケーナス、
そして3番手にはファーシマスがつける。ペナルティによる
出場停止あけ復帰戦で、表彰台圏内を走行するファーシマスは
ここから最終tn前まで後続のマシンを抑え込み続ける。
また、ラスムッセンが22tn目にラムダをかわし、
ラムダは5番手まで後退してしまう。
6番手にはペースの上がらないセプター、ポジションキープの作戦へと切り替える。
さらに14番手スタートのリンドホルムが8位まで浮上、
またもノルディック勢は二人とも入賞圏内に食い込んできた。

バトラーのラストスパートに、マルケーナスは差を拡げられつつも
後続をしっかりとおさえこみマーキュリーの1-2体制を盤石なものにする。
後方ではファーシマスがラスムッセンを抑え込む展開が続く。
ラムダとセプターはポジションキープ。前戦の覇者ファングは、
ペースが上がらず今回は9番手に甘んじた。

終盤に入ってもペースの落ちなかったバトラーが、今季2勝目。
2位にマルケーナスが入り、マーキュリーは1-2フィニッシュを飾った。
また、最終ターンでラスムッセンがファーシマスをかわし3位フィニッシュ。
ファーシマスは惜しくも表彰台登壇ならなかったが、復帰戦で4位入賞。
新鋭らしからぬ速さとアグレッシブさを見せた。
以下5位ラムダ、6位セプターと入賞。
バトラーはポール・トゥ・ウィン、で今季2勝目。
そして今季7戦目にして初めて、複数回優勝者が誕生した。

これによりバトラーが91ポイントでランキングトップに躍り出る。
2位マイネはノーポイント、そして3位セプターが6位のため、
ランキング4位以降とトップ3との差がぐっと詰まってきた。
2位マイネが71ポイント、3位セプターは70ポイントに対し、
4位のリンドホルムが69ポイント、5位ラスムッセンが65ポイントと
上位は混戦模様を呈している。

チームランキングはノルディックが変わらずトップ。
しかし今回の1-2フィニッシュでマーキュリーが2位に浮上。
ノルディック134ポイントに対しマーキュリーが131ポイントと、
その差わずか3ポイント差まで迫り、選手権はドライバー、チーム
いずれもますます混戦模様を深める展開となってきた。

最終リザルト↓↓↓

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優勝:アレックス・バトラー(マーキュリー)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャラーランキング↓↓↓

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次回第8戦は、真夏の南フランス、プロヴァンス地方にある
スーパーハイスピードトラック、ポールリカールで行われるフランスGP。
全長1.8kmのミストラルストレートで繰り広げられる
スーパーハイスピードバトルをお楽しみに!!!

Formula NeXXtream 1stシーズン・6

『Formula NeXXtream』

□第6戦 イギリス ブランズハッチ・サーキット

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 1周:4,21km
 特性:「高速」「常設」
 ターン数:27(73周) 

選手権も第6戦と、いよいよ中盤戦にさしかかり
戦いの舞台は欧州へ。いよいよヨーロッパラウンドの開幕だ。
第1弾はモーターレース発祥の地イギリス。使用するサーキットは
伝統のオールドコース、ブランズハッチである。
かつては80年代半ばまでF1イギリスGPが開催された歴史のあるコース。
そのほかDTMやWTCCなどのツーリングカー選手権や
フォーミュラの下位カテゴリ開催などで、今なお利用されるコースだ。
緩やかにカーブし、ピット側に向けてはバンクがついたホームストレートや、
起伏に富んだレイアウト、森の中の下り坂で最高速を記録する後半区間と、
オールドコースならではの非常にチャレンジングなサーキットである。


<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:デイヴィス・ファング(クラークソン)

第6戦イギリスは予選から決勝まで、
天候は終始うす曇りでいかにも英国らしい天候での開催となった。
予選ポールポジションは、これまで目立った活躍のなかった地元英国
クラークソンのファング。ホームグランプリで、水を得た魚のごとく躍動した。
2番手には日本期待の日向、2列目からはバトラー、リンドホルムと続いた。
また6番手にはプロトンのガジャックが躍進、バリラ・マルティニの2台が
6列目に並ぶなど下位勢も健闘を見せた。
一方で前戦アルゼンチンの覇者マイネが17番手、セプター19番手と
ランキングトップ2の二人は中段以下に沈みラムダも23番手と低迷。
また予選アタックでクラッシュしたためノータイムとなったラスムッセン
最後尾スタートとなった。
そして開幕以来度々接触、アクシデントの原因をつくり、
前戦で今季早くも2度目のペナルティを受けたロムニ・ダキアのファーシマスは、
前戦終了後この1戦に関して統括より出場停止処分をうけ、
代わりにスポット契約のオランダ人、ケビン・クライングが参戦。
F-NeXXデビュー戦を15番手からスタートすることとなった。

ケビン・クライング → モデル:ロビン・フラインス


<決勝レース>
まずはPPのファングがロケットスタートをみせ、
序盤からどんどんとリードを築いていく。2番手にリンドホルム、
バトラーが3番手に浮上し、スタートで後手を踏んだ日向は4番手に後退。
高速シャシーと言われるシグナテック勢が上位を占める展開となる。
そんな中苦戦を強いられたラムダが2ターン目に早くもリタイヤ。
電気系トラブルでストップ、またもトラブル発生のラムダは
早々にレースからフェードアウトしてしまった。

3tn目にはセプターがリタイヤ、中段の混雑の中で単独スピンを喫した。
ランキング2位の実力者も、小さなミスが命取りの難コースの餌食となってしまう。
5tn目に、上位陣では最初に日向がピットストップ。
ユーズドソフトでスタートの日向はハードへとつなぎ、9番手でコース復帰。
ヨコハマ勢、ミシュラン勢ともソフトタイヤをチョイスした面々は
この5tnと次の6tnで最初のピットストップを消化することになる。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.デイヴィス・ファング
 2.デイヴィス・リンドホルム
 3.アレックス・バトラー
 4.日向 俊郎
 5.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 6.アレン・バーンズ
 7.アレンザンダー・ロッソ
 8.カーティス・マルケーナス
 9.ルドルフ・マイネ
10.ダニエル・グリエコ

序盤ここまででセプター、ロッソが単独スピンでリタイヤしていたが、
(ロッソは6tn目)8tn目に大きなアクシデントが発生。
5~8番手の攻防で、追抜きを仕掛けた6番手ラ・ポルタがマイネに接触
接近していた前後のバーンズ、グリエコを巻き添えにし4台の多重クラッシュが発生。
このレース初めてのセーフティカーが出動する。
この時点でレッドブルチェルシーは早くも全滅、
特にチェルシーは3戦連続全滅の憂き目にあう。
また事故の原因を作ったラ・ポルタは、次戦出場停止となった。

セーフティカー明け後も先頭は変わらずファングが快調に飛ばす。
2番手はリンドホルム、3番手にバトラー、以下フィリオ、カーティスと続く。
ハードタイヤでスタートのファングだが、相変わらずトップを独走。
グリップでミシュランにやや劣るヨコハマタイヤも、
うす曇りの天候が味方しファングを助ける。対するミシュラン勢のリンドホルムは、
ソフトタイヤにうまく熱が入らずファングの先行を許す格好だ。
中盤を過ぎた段階でも先頭ファング、2番手リンドホルムは変わらず。
しかし、なんと最後尾スタートのラスムッセンが3番手まで上がってきていた。
8tn目の多重事故で、前をふさぐものがなくなり、
ぐんぐんペースアップして表彰台圏内まで浮上してきていたのだ。

<15ターン終了時点のトップ10>
 1.デイヴィス・ファング
 2.デイヴィス・リンドホルム
 3.ケリー・ラスムッセン
 4.アレックス・バトラー
 5.カーティス・マルケーナス
 6.アレオ・ファーシマス
 7.日向 俊郎
 8.ヴィンチェンツォ・ジョバナルディ
 9.イオリディス・ニニアディス
10.アンドレアスサントス・フィリオ

そして16tn目、再びアクシデント発生。
中段争い11番手の攻防で、追抜きをかけたカブロンにモンテローザ接触
さらにその前のフィリオを巻き込み、3台の多重接触が発生。
ブロックを仕掛けたモンテローザに10秒ストップのペナルティが下され、
本日2度目のセーフティカー出動となる。
2度目のセーフテイカー明けでも、ファングがリスタートを決めトップを独走。
2番手リンドホルム、3番手にはラスムッセンにかわりバトラーと続く。
ラスムッセンは2度目のタイヤチェンジで5番手後退、出場停止のファーシマスに代わる
代役のオランダ人クライングがデビューレースで5番手に食い込む大健闘を見せる。

後続もプッシュするがファングのペースは落ちず。
逆にハードタイヤを使い終えたファングはこの後、ユーズドソフト→ソフトとつなぎ、
終盤に向けてますますペースアップしてゆく。

レースはいよいよ終盤、21tn目終了時点で全車最後のタイヤ交換を完了。
トップ4は変わらずだが2番手スタートで一時9番手まで落ちた日向が、
ここで5番手まで巻き返してくる。さらに6番手にニニアディス、
7番手にクライング、8番手にアファルと、入賞経験のない面々がトップ10に食い込む。

レースは終始ファングがリードし、
終わってみれば2位にマージン5の大差をつける圧勝。
これまでの5戦は不完全燃焼だったが、母国イギリスでポールトゥウィン。
完璧なレース運びで見事初勝利を飾った。
ノルディックはまたもW入賞、日向は5位フィニッシュで3戦ぶりのポイントゲット。
バリラ・マルティニの2台もW入賞、そしてチャイナドラゴンのアファルが今季初入賞。
1戦限りの代役クライングも7位入賞と、ベテラン勢が倒れる中、若い面々が入賞を飾った。

ドライバーランキングのトップ3は1位マイネ変わらず。
しかし2位に今回ノーポイントに終わったセプターにかわり、
リンドホルムが浮上する。また3位はバトラーで変わらずも
今回の3位表彰台でトップ2とのポイント差をぐっと縮める。
そしてチームランキングではなんとノルディックがレッドブルを逆転。
ラムダがトラブルに祟られるレッドブルを横目に

未勝利ながら2台が手堅く上位入賞を重ねるノルディックがトップに浮上した.
ノルディックは6戦を経過していまだ未勝利も、
ラスムッセンが1回、そしてリンドホルムが2回と計3回の2位入賞と
アルゼンチンでのリンドホルムのPPでポイントを蓄積。
未勝利チームながら選手権を引っ張る展開となった。

ここまで6戦を消化した選手権は、
なんと6戦で6人のウィナーが誕生。はたして第7戦以降はどうなるか。
今後の展開に大いに注目だ。


最終リザルト↓↓↓

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優勝:デイヴィス・ファング(クラークソン)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓

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次回第7戦は翌週、ブリテン島よりヨーロッパ本土にわたり
アラゴンでのスペインGPです。ヘルマン・ティルケの手による
現代のテクニカルサーキットでのレースをお楽しみに!!!

Formula NeXXtream 1stシーズン・5

『Formula NeXXtream』
□第5戦 アルゼンチン アウトドローモ・オスカル・ガルベス

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 1周:5.81km 
 特性:「中速」「常設」
 ターン数:23(53周)
 
南米ラウンドVol.2、選手権第5戦はアルゼンチン
の首都ブエアノスアイレス、オスカル・ガルベスサーキットで行われる。
アルゼンチンのモータースポーツの歴史は古く、
F1で5度の世界王者に輝いたファン・マヌエル・ファンジオ
カルロス・ロイテマン、比較的新しい年代であげるとエステバン・トゥエロ、
ホセ・マリア・ロペスなど、多くのドライバーを輩出している。
サーキット名の『オスカル・ガルベス』も、
50年代にF1で活躍したドライバーにちなんで名づけられた。
コースは1周約4.3kmの中速テクニカルレイアウト。
ここでのフォーミュラの世界選手権開催は1998年のF1以来となる。
秋深まる南半球アルゼンチンで、激化の様相を呈する選手権の主導権争いがはじまる。

<予選>予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:デイヴィス・リンドホルム(ノルディック)

第5戦はブラジルに続く南米ラウンドパート2のアルゼンチン。
トップフォーミュラ開催は久しぶりとなるオスカルガルベスだが
この久々のレース開催が、各ドライバー達の落とし穴となった。
この時期のブエノスアイレスは気持ちの良い秋晴れ。
そんな中ノルディックのリンドホルムが今季初のPPを獲得、
いまだノーポイントのロムニ・ダキア勢、『暴れん坊』新鋭ファーシマスが
2番手でフロントローに並ぶ。今度こそ初ポイント獲得のチャンスだ。
さらに予選好調のチェルシー勢が4、6番手につけた。
対するポイントリーダーのセプターはなんと22番手。
アブダビの勝者日向は前回ブラジルに続き23番手と、下位に沈む。
長くレース開催のなかったためにミューの低い路面に、
ラバーグリップを得られず各車苦戦を強いられた。
その影響を最も大きく受けたのが、前戦ブラジルの勝者バトラー。
アタック中にクラッシュしノータイムに終わったバトラーはなんと
最後尾からのスタートとなってしまった

<決勝レース>
ポールポジションからリンドホルムがスタートをばっちり決め、
2番手にはラムダがポジションアップ、ファーシマスが3番手に続く。
スタートでの大きな混乱はなかったものの3tn目に中段で大アクシデント。
7番手のマルケーナスの追抜きを図った8番手のジョバナルディが
マルケーナスと接触。接近していた前後を巻き込んで
5台の多重クラッシュが発生してしまう。
これにより序盤3tnで5台がリタイヤ、セーフティカーが出動する。

ここでユーズドソフトでスタートの首位リンドホルムは早くもタイヤ交換。
しかしなんとピット作業で大ファンブル
インパクトのトラブルで交換に時間を要したリンドホルムは
一気に首位から11番手にポジションダウンしてしまう。
さらに5tn目にはラスムッセンをかわそうとしたファーシマスが接触
ラスムッセンはこの接触で9番手まで後退し、ファーシマスには
ペナルティストップが言い渡される。
ノルディック勢は2台ともが序盤で不運なアクシデントに見舞われる格好となった。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.ニコ・ラムダ
 2.ルドルフ・マイネ
 3.アレオ・ファーシマス
 4.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 5.イオリディス・ニニアディス
 6.ゾルタン・ゲラ
 7.デイヴィス・ファング
 8.ジョルディ・ヴァッセル
 9.ケリー・ラスムッセン
10.デイヴィス・リンドホルム

中盤にさしかかっても混乱が収束する気配はなく、
6tn目にはDRSトラブルからくるスピンでラムダがリタイヤ。
再びセーフティカーが出動する。
第2戦の優勝以降からその後シーズン中盤戦まで、
ラムダはしばらくトラブルに祟られ続けることになる。
そしてセーフティカーあけの7tn目、ハードタイヤで12番手スタートの
マイネがステイアウトでトップ、同じく2度のセーフティカー出動も
ステイアウト作戦をとったファングが2番手、 3番手にはラ・ポルタが浮上する。
そして7tn目、コントロールタワーよりカーナンバー『33』のボードとともに
黒旗が掲示される。7tn目には2番手に浮上していたファーシマスに
『失格』裁定が下ったのだ。
すでにチームよりペナルティストップを指示されていたファーシマスは
すんなりとピットインしガレージでマシンを降りた。
ファーシマスは今季初の失格者となった。

中盤を過ぎた時点でトップはマイネ、2番手にはラ・ポルタ、3番手にファング。
ポジションを大きく落としていたリンドホルムは5番手まで挽回する。
そしてなんと、開幕から苦戦の続いたバリラ・マルティニのニニアディスが
4番手にいた。チームはここまで、第3戦アブダビでジョバナルディの
10位入賞で獲得した1ポイントのみにとどまりランキング11位と低迷。
業界でも数少ないギリシャ人ドライバーにポイント獲得の期待がかかる。

レースは後半戦にはいっても混乱続き。
11tn目にタイヤ交換したフィリオは、中段の混雑の中にピットアウト。
カブロンとカジワラの15番手争いに巻き込まれホームストレート上で
カブロンと接触。なんとピットアウト直後に左フロントウィングを飛ばしてしまう。
その後フィリオはノーズ交換の為に再ピットイン。
カジワラもパーツ交換のためにイレギュラーでのピットインを強いられる。
そして13tn目に上記の事故の原因を作ったとしてペナルティストップを
命じられたカブロンに対しても、直後に黒旗が掲示
なんと1レースで2人の失格者が出る荒れた展開となってしまった。

<15ターン終了時点のトップ10>
 1.ルドルフ・マイネ
 2.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 3.デイヴィス・リンドホルム
 4.ジョリー・セプター
 5.イオリディス・ニニアディス
 6.ゾルタン・ゲラ
 7.アレン・バーンズ
 8.デイヴィス・ファング
 9.ケリー・ラスムッセン
10.ジョルディ・ヴァッセル

しばらくぶりのレース開催でラバーグリップがなく、
ミューの低かった路面に手を焼いた各ドライバー、
その後もバトラーと日向が接触してリタイヤ。事故多発のサバイバルレース
となったが、終盤は上位4台による白熱のバトルがトップ戦線をにぎわせる。

17tn目まで先頭を走っていたマイネだが、
18tn目についにリンドホルムにトップを奪われる。
そして3番手にはなんと21番手スタートのセプター4番手にはラ・ポルタが
浮上してきた。最後のスティントをソフトにかけたファングは、
タイヤのフィーリングが思いのほか悪く5番手。6番手にはいまだ唯一
ノーポイントのロムニ・ダキアのゲラがつけていた。

終盤はリンドホルムがマイネを封じ込めポール・トゥ・ウィンで
今季初優勝かと思われたが、最後の最後でマイネがリンドホルムを再オーバーテイク。劇的な逆転劇でマイネが初優勝を飾った。2番手はリンドホルム 3番手にラ・ポルタ、以下セプター、ラスムッセンのトップ5。2台ともアクシデントに見舞われた
ノルディック勢だったが、終わってみればW入賞と健闘した。
最後のソフトタイヤを生かしきれなかったファングは6位フィニッシュ。
7番手のゲラ、そして8番手のニニアディスが今季初入賞を果たした。
特にニニアディスは終盤ECUにトラブルを抱え、ペースダウンを強いられながらも
8番手を死守した。

終わってみれば完走台数13台、実にリタイヤ11台のサバイバルレース。
しかもタイヤバーストでリタイヤを喫した日向以外は8台がアクシデントで消え、
原因を作った2台が失格裁定と、終始荒れた展開のレースとなった。
第5戦を終えてドライバーズランキング首位にはなんと遅咲きの新鋭マイネが浮上。
開幕戦こそ完走できなかったもののその後は2位、8位、2位と入賞を重ね、
この優勝で首位に立った。5戦4完走、優勝1回入賞率8割、そして2度の
ポールポジションと、予想を上回る活躍でチームメイトのラムダをも圧倒する。
そして今回、全滅の憂き目にあったマーキュリー勢に対し、
ノルディックの2台がW入賞。チームランキングで2位をキープし、
ドライバーズランキングでもリンドホルム4位、ラスムッセン5位と
各々上位に名を連ねる。またチャイナドラゴンのセプターも
マイネ同様に優勝1回入賞率8割の安定感でランキング2位を堅持。
チャイナドラゴンはセプターの獲得ポイントのみで
チームランキング4位を維持しているのが驚異だ。
また今回7位にゲラが入賞したことでロムニ・ダキアが初ポイント。
第5戦にして全チームがポイントを獲得した。


最終リザルト↓↓↓

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優勝:ルドルフ・マイネ(レッドベル)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャラーランキング↓↓↓

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こののちムジェロでの合同テストをはさみ
次回第6戦から、舞台はいよいよヨーロッパへ。
伝統のオールドコース、ブランズハッチでのイギリスGPで
ヨーロッパラウンドの幕が開けます。。
お楽しみに!!!

Formula NeXXtream 1stシーズン・4

『Formula NeXXtream』

□第4戦 ブラジル サンパウロ市街地
 

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 1周:4.08km
 特性:「高速」「市街地」
 ターン数:27(74周) 

第3戦終了後、ポールリカールでの全チーム合同テストを挟んだ
F-NeXX。この後第4、5戦は南米ラウンドとなる。
まず第4戦はブラジル、サンパウロだ。コースはインディカーでも使用された
1周4kmちょっとのストリートコース。コースの3分の2以上が
直線で、全開率は実に8割を超えるハイスピードコース。
またホームストレートの舗装はコンクリート路面となっており、
市街地サーキットの中でもとりわけ路面のミューが低い難所だ。
また4月中頃のサンパウロは冬へ向かう時期、比較的過ごしやすく
なり始めるころだが、まとまった降雨もあり気を抜けないサーキットだ。
(※ちなみにこのコースは、セナの出生地であるサンタナ地区に作られた。)
 

<予選>
予選結果は以下の通り↓↓↓

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PP:ルドルフ・マイネ

どんよりとした空のもと行われた予選、
ポールポジションを奪ったのはレッドブルのマイネ。
第2戦インドネシアに次ぐ今季2度目のポールシッターだ。
そしてなんと2番手にはトライアンフのカジワラがつけた。
市街地が得意のカジワラだが決勝はどうか? 2列目3番手にはバトラー
そして4番手にはロムニ・ダキアのゲラが進出。
若手が前方に進出するなかセプター12番手、ラムダ14番手とベテランが苦戦。
好調のノルディックの2台や前戦の覇者日向も、下位に沈む波乱の予選となった。


<決勝レース>
決勝も予選に引き続き曇天、小雨のぱらつく状態でのスタートとなった。
スタート前の路面は濡れており、全車がインターミディをはいてのスタートとなる。
レースはアクシデントの多い展開となる。早速1tn目、
追抜きをかけた日向とニニアディスが接触。ニニアディスにダメージはなかったが、
弾き飛ばされた日向がウォールに激突。前戦の覇者が早くもリタイア第1号となる。
かたやもう1台のトライアンフ、2番手スタートのカジワラは、
マイネの後ろ2番手でレースを進める。雨は嫌いと語るカジワラだが、
3tn目にはトップに立ちなんとラップリーダーも記録する。
4tn目、スタートで4つもポジションをアップしたファングが、
フィリオと接触し両者リタイヤ。雨での速さに定評のあるファングだが、
インドネシアに続き攻めすぎての接触。フィリオは地元のレースをフイにした。

<5ターン終了時点のトップ10>
 1.ルドルフ・マイネ
 2.アレックス・バトラー
 3.ジョー・S・カジワラ
 4.ゾルタン・ゲラ
 5.アレン・バーンズ
 6.ダニエル・グリエコ
 7.ニコ・ラムダ
 8.ジョリー・セプター
 9.ジョルディ・ヴァッセル
10.イワン・ガジャック

6tn目以降雨はやみ、天候は回復に向かう。
各車ドライタイヤへスイッチするが、6tn目にトラブル。
前のtnにエンジンに不調を感じていたカジワラが、6tn目にピットインし
そのままマシンを降りた。エンジントラブルでリタイヤとなる。
また4番手を走っていたゲラも長時間のピットイン。ギアにトラブルが発生し、
応急処置のため長時間のストップを強いられ19番手まで落ちた。
同僚のファーシマスは後方に沈んでおり、ロムニ・ダキアはまたも
ポイント圏内から遠ざかる。

レースはマイネが引っ張りバトラーが続く展開。
後続にはラムダ、バーンズ、セプターといった実力者が続く。
13tn目、上位集団にいたグリエコがピットでマシンを止める。
序盤からオイル漏れの兆候があり、このtnでマシンが限界を迎えたのだった。
同僚のロッソも2tn目にスピンアウトで早々とリタイヤしており、
チェルシー勢はまたも全滅の憂き目にあう。
予選で安定して速いグリエコだが決勝ではなかなか良績を残せない。

トップグループは11tn目にピットインしたマイネに代わって、
バトラーが先頭に立つ。マイネは2番手でコース復帰。前の2台は独走状態で、
ラムダが離れた3番手に続く。4番手には12番手スタートのセプター。
またレース中盤にはラ・ポルタ、リンドホルムといった後方スタートの面々が、
着々とポイント圏内まで上がってきていた。

<15ターン終了時点のトップ10>
 1.アレックス・バトラー
 2.ルドルフ・マイネ
 3.ニコ・ラムダ
 4.ジョルディ・ヴァッセル
 5.ジョリー・セプター
 6.デイヴィス・リンドホルム
 7.アレン・バーンズ
 8.アイウトン・フィリップス・ラ・ポルタ
 9.アレンザンダー・カブロン
10.イワン・ガジャック

後半に入ってもレースは、バトラーとマイネのほぼマッチレースの様相。
そして追随していたラムダのペースがじょじょに落ち始める。
ラムダは115tn頃から、ギアシフトの誤作動に悩まされていた。
変わって3番手に上がったのはセプター。12番手スタートも、
安定した速さで表彰台圏内につける。そして4番手には、クラークソンのヴァッセルが
上がってきていた。ファングのリタイヤでチームの期待を一身に受けた
ヴァッセルだったがしかし、19tn目に白煙を上げてストップ。
エンジンブローで表彰台の夢もついえた。

序盤で大きなマージンを築いたバトラーとマイネの二人は、
この後も後続の追随を許さず、レースを引っ張る。
3番手まで上がったセプターも、前2人に大きく離され
後ろから追って来る者もおらずポジションキープの状態。
一方5番手でポジションキープに入っていたラムダは、
最終的にブレーキもフェード気味になり上位争いから脱落していった。

レースは終始圧倒的な速さを見せたマーキュリーのバトラーが初優勝。
つかず離れずの2位にマイネ。3位にセプターで決着。地元レースのSLOは
ラ・ポルタが4位入賞、トラブルに祟られたラムダは
最終的に7位でフィニッシュした。そしてプロトンのガジャックが10位初入賞。
後方スタートの有力勢の入賞も目立ち、
特にマルケーナスは20番手スタートから6位入賞を果たす。
波乱の展開のなかで、実力者たちが改めてその自力を示したレースとなった。

ドライバーズランキングは、開幕戦の勝利以降
安定して上位入賞を記録しているセプターがトップ。
今回もW入賞のレッドブルの2人が上位をキープするが、
初優勝を飾ったバトラーがセプターとレッドブル勢に割って入り2位浮上。
レッドブルがいまだトップのチームランキングも、
バトラー優勝、マルケーナス6位とマーキュリーがW入賞で、
ノルディックにかわり2位に浮上した。

最終リザルト↓↓↓

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優勝:アレックス・バトラー(マーキュリー)

ラップチャート↓↓↓

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ドライバーズランキング↓↓↓

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チーム・マニュファクチャーランキング↓↓↓

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次回第5戦は、1998年F1以来のフォーミュラレースの
世界選手権開催となる、オスカルガルベスでのアルゼンチンGPです。
お楽しみに!!!